可愛い系×美人系カップル 〈楽〉
突然だが私の可愛い可愛い彼女を見てほしい。私は周りから学年一の美女だと言われることがあるが彼らの目は節穴だと思う。確かに私も身なりに気を使ってはいるが、彼女の可愛さには敵わない。学校一、いや世界一可愛いだろう。ふわふわとした髪の毛、大きくてキラキラと輝く瞳、もちもちとやわらかい頬、白く透き通るような肌、細くしまったウエスト、適度に肉のついた脚。どこをとっても可愛らしい。もちろん外見だけで可愛いと言っているのではない。聞いただけで脳が綿飴になりそうな可愛らしい声、絵本の世界から出てきたような可愛らしい仕草、なんでもないところで見せるおっちょこちょい。構成する要素が全て可愛らしいのだ。いや、可愛いを何万倍にも濃縮してもまだ足りないくらい可愛いのだ。可愛いに必要な要素を全て何万倍にもして構成されているのだ。
そんな可愛らしい彼女と今度、デートに行くのだ。少し俯きながら、誘われた時は嬉しさのあまり飛び跳ねそうになった。もしそんなことがあればキャラ崩壊も凄まじいのだが。
それはともかくデートとなると考えるべきことがいっぱいだ。着ていく服はどうするか、デートコースはどうするか、その日の天気が崩れたらどうするか。デートが決まった日から時間を作っては計画を立てた。
デートでは定番の観光地を巡った。ちなみに彼女は可愛らしい白のワンピースを着ていて、それはそれは可愛かった。途中彼女が階段で転けかけた時にはヒヤヒヤした。でも驚いて涙目になった彼女がとっても可愛らしいと思ったのは秘密である。
彼女があちこち巡って疲れたであろうころにカフェへ誘う。彼女は苺のパフェを頼んだ。が、意外に大きく途中で食べきれなくなった彼女が私に「あーん」としてきた。可愛さが爆発していた。そのカフェはおそらく私が今まで食べたものの中で一番美味しいだろう。
私が彼女の残したカフェを食べているとふと彼女が呟いた。
「やっぱり美人だね」
聞き間違いかと思って聞き返したがもう一度言ってくれることはなかった。それが余計に先ほどの一言の希少性をあげ、私は幸せの供給過多になっていた。
こんなに可愛い彼女と二人っきり。私は楽しくて仕方がない。
喜怒哀楽な百合 橘スミレ @tatibanasumile
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