雪
空を仰ぐ
白に染まる
木の葉を揺らす
砕け地に舞う
雪の夜は現実ではなく
幻想の中でただ佇むのみ
あの頃は良かった
なんて口癖も
今となればかわいいものよ
滑りゆく記憶
降り積もる後悔
楽しみなど私にはない
溶け出してしまえばなんて
嫌になるほど思ったような
そんな記憶も淡く
そして名残なく消えゆく
記憶の契りというものは
儚く薄くそして脆い
そんなものを繋ぎ止めるなど
無理な話よ
空を仰ぐ
雪が溶けた
彼女の記憶から
私も溶けた
もう思い残すことはない
私はそっと瞳を塞ぎ
雪の降るのを感じていた
貴方に添い遂げましょうか? ヒナセ @hinase08220303
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。貴方に添い遂げましょうか?の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます