空と学校
@duvet_0414
空と学校
左から通勤電車が参ります雑踏うごめく水色の空
つり革に掴まる指でわかったよ今日のあなたは輝いている
毎朝家族以外の誰かにへ向けたおはよう返るおはよう
鈍色に見える通学カバンたち6時間目までの拘束具
天気予報外れてくれてもいいのにさ長距離走がぼくを待ってる
通学路一緒なだけの友だちと幼なじみのはずの他人と
いつもより電車1本早めたらコンクリート空の駐輪場
制服を濡らした生徒が現れ続けておりとおり雨を知る
カーテンが揺らめき春の訪れを感じさせても雨は雨降り
静寂に支配されたる教室で答案用紙がめくられる音
授業中お菓子を食べてもいいですかこちとら成長期なもんで
グラウンドが黒く染まって白線とのコントラストに目がくらみゆく
1500m走って得たものな~んだ? 答え:疲労感だけ
運動部の彼に持たせたぼくの弁当箱は5円玉みたいだ
普段では見ることのない小道具は学祭前の生徒会室
いつからか日本に定着していたの? ほうきをバットに見立てる文化
年度末どうせ大掃除するのに磨かれる視聴覚室の窓
さようなら、また明日ねと 下駄箱へ 誰もいないとつぶやき帰る
右から通勤電車が参ります西日まぶしい橙の空
車窓に映る姿でわかったよ今日のわたしは輝いている
空と学校 @duvet_0414
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。空と学校の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
【掌編集】おかしな話最新/卯月
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます