後編


保育所の時、私はいつも臆病で泣いてばっかりいた。

その涙を拭ってくれたのはいつもちーちゃんだった。


いつも優しく私に笑いかけてくれていた。

怒るのも、泣くのも一緒で本当ののようだった。




「……」


暗闇の中私の手を握るちーちゃんを見つめ返す。


「えへへ……」

「………!!」

「……こんなに近くに運命の相手がいたんだね。」

「……ドン引きされると思った」

「うーん……びっくりしたけど、嬉しかった!だって、さっきわたしね全然知らない奴に告白したんだよ?そっちの方がドン引きだよ」

「ホントに?……あははははっ」


ちーちゃんと私は顔を見合わせて笑う。


「「……あ」」








もう三分が経ってしまった。

きっと運命の相手はちーちゃん。

普通の人とは違うかもしれないけれども、私らしい青春が遅れた三分だと思った。


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あと三分で……。 飛鳥部あかり @asukabe

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