第23話 妙な噂


3日間の強化合宿も無事終わり、僕らは

東京に帰る為空港に来ていた。



「夏菜子さん!短い間ですけどお世話になりました!」



「いえいえ。3人ともよく頑張ってたと思うわ。応援してるわよ。」



「ありがとうございます! わざわざ空港まで送って貰って助かります!」



「いいのよ。そうだ これ3人にあげるわ。

沖縄の有名な神社の御守りよ。」



夏菜子さんは僕達にお揃いの御守りをくれた。普段なら少し小っ恥ずかしい所だが、

僕は嬉しかった。



「ありがとうございます! 絶対本戦行くんで応援しててください!」



「じゃあ美咲にもよろしくね! 」



「わかりました。」



「ふふっ じゃあみんなまた来てね!」



「ありがとうございました!」

「ありがとうございます。」

「ありがとうございます。」



短い期間だったけど凄く濃い経験をしたと思う。なんだかんだ来てよかった。



「よーし! じゃあせっかくだし最後お土産買ってから行こう! いいよね?!中山君!」



「まぁいいですよ。まだ時間少しありますし。」



「やったぁー! 2人とも早く行くよ!」


「そんなに急がなくても大丈夫だよかなちゃん...」


「何言ってるのよ! お土産逃げちゃうわよ! 中山君も早く!」



「はいはい。わかりましたよ。」


こうして僕達の強化合宿が終わった。

まだまだ強くならないとな。

そしていつかあ̀い̀つ̀を...







「はぁーやっと東京に着いたわ... 結構長かったわね...」



「かなちゃんずっと寝てたよ...」



「まぁ無事帰って来れて良かったですね。」



「じゃあ2人とも合宿お疲れ様! ゆっくり休んでね! 夏休みもあと少しだけど部室は使えるからまた練習しましょ! それじゃあ!」



「じゃあまた。橘さんもまた練習しましょう。」



「うん。そうだね。またね中山君。」



夏休みもあと少しだ。夏休みが終わればやっとeスポーツ甲子園の予選が始まる。

楽しみだ。早く大会に出てたいな。





無事に家に着きソファに座った瞬間疲れが一気にきた。

家から出る事もほとんどなかった僕だから慣れない長旅で疲れていたんだと思う。

そのまま僕は眠りに着いてしまった。




プルルル プルルル


「んー... 誰だ... って西蓮先輩か...」



「...はい。もしもし。」



「中山君ー! おはようー! 」


朝から元気な人だなぁ... まだ寝てたいんだけど...



「おはようございます。どうしたんですか...」



「ちょっと大変な事があってね! 今日学校来れる?!」



「今日ですか... まぁいいですけど...」



「じゃあ待ってるわね! ありがとう!」


なんなんだ朝から... もう少しゆっくりしたいんだけどなぁ



「...とりあえず準備するか。」



身支度をし、僕は学校に向かった。


学校に着くと他の生徒も朝練で学校に来てた。 他の部活も大会に向けて練習に励んでるみたいだ。

西蓮先輩も焦ってるのかな。みんな集めてまた練習するのだろうか。




「よう... 王子様...」


振り返ると鬼の形相をした、じょうたろうが居た。


「お、おはよう。朝から練習とは流石だね...」



「地獄の強化合宿から帰ってきてすぐまた学校でも練習だよ... めちゃくちゃ辛い思いしてるよ...」



「そ、そうなんだ。それは大変だね。」



「優も強化合宿行ったんだってな。あんな可愛い先輩2人と。お前ってやつは... 絶対許さん!!! 1回殴らせてくれ!! 頼む!!」



「な、なんでだよ...!それに沖縄だったけどずっと練習してただけだって...」



「...沖縄...? お前、合宿に沖縄だと... それじゃあ、先輩達の可愛い水着や、際どい夏の服を眺めてたって事だよなぁ... 」



「いや、だから...」


「絶対許さん! 優ばっかりいい思いしやがって! なんでだ... なんで俺はこんな目にー!クソ...クソ!」


じょうたろうは地面を殴りながら嘆いていた。

今のうちに部室に逃げよう...




「なんとか逃げれたな... ったく遊んでた訳じゃないって言うのに。」



部室に着くとどうやら先に2人は居るみたいだった。



「おはようございます。2人とも早かったですね。」


「中山君おはよー」


「おはよう!中山君! 急に呼び出してごめんね!」



「まぁいいですよ。それより何かあったんですか。」



「実は... 私の夏休みの宿題が終わってないのー泣」



「」


大変な事って宿題の事かよ...



「はぁ... なんでやってないんですか... もうあと少しで夏休み終わっちゃいますよ。」



「だってー! 私は宿題は後にやるタイプだもん!」



「そんな威張られても...」



「でも思ったより多くてさ! お願い!中山君も手伝って! お昼ご飯奢るから!」



「はぁ わかりましたよ。もしかして橘さんも終わってないんですか?」



「私は一応合宿前に終わらせたよ...」



「...僕もです。」



「2人とも優秀だね! 凄い! ほんとに助かります! とりあえず中山君はみくちゃんの答え適当に写してくれたらいいからさ!」


よくこんな感じで学校生活送れてたな...

まぁ橘さんが色々助けてあげたんだろうな。



僕らは部室でひたすら西蓮先輩の宿題をやっていた。 せっかく格ゲーの練習出来ると思ったんだけどな。



途中西蓮先輩は諦めかけたがなんとか3人で頑張って宿題を終わらせた。



「やっと終わったー! もういっその事やめてやろうかと思ったわ!」



「かなちゃん毎年こんな感じだよね。」



「もっと計画的にやってくださいね宿題は。 冬休みは頼みますよ。」



「わかってるわよ!」


まぁたぶん冬休みもこんな感じになるんだろうな...



「そういえばもうすぐeスポーツ甲子園の予選が始まるんだけどね、ちょっと変な噂が流れてるのよね」



「噂っすか?」



「なんでもうちの地区で出場を辞退するチームがちらほら出てるみたいでさ、なんか変な病気とか流行ってるみたいな。」


「そうなんですか。」



「まぁかなちゃんは大丈夫だよ。いつも元気だもん。」



「まぁそうだよね!わたし全然風邪ひかないし!」



「まぁ体調管理はしっかりしときましょう。」



まぁ、僕も人の事は言えないから気をつけよう。








???「ふふっ 今年は俺らが優勝するからな... 全員潰してやるよ... どんな手を使ってもな。」





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格ゲーにしか興味がない僕が格ゲーマーに恋をする 入見さん @irimisan

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