ハンカチをご用意ください。老いた母とともに暮らす日々。子どものようになった母を介護する娘の気持ちが全方向から刺さってきます。つらい時間をユーモアに変えて、つかの間の安らいだ時間をあたたかい視線で見つめて。きっと経験した人にしか分からない色んな思いが詰まっています。べたな言葉ですが、母への愛の大きさ、深さを感じました。あたたかく切ない余韻を味わってください。
介護短歌。初っ端から涙が出そうでした。特に気に入ったのがこの短歌。「また来るね」そう言う我に「また来てね」心引かれる面会のあと母が老人ホームで働いていたので子供の頃に何度か老人ホームに遊びに来たことがあります。そこで出会うおじいちゃん、おばあちゃんたちは優しくて、それでも、困難な人生の中に秘めた悲しみもあって、幼いなりに考えました。この歌もいいなあ。
実際に経験されたからこそ、書ける短歌なのだろうなと感じました。仕事で介護をしている者ですが、仕事での介護と親の介護は全くの別物だと思います。今後、身内の介護をする必要に迫られたとき、この美のこさんのような気持ちを持つことができるのだとうかと考えました。
介護の大変さや母を想う気持ちを表現されていて、心に染みる歌でした。亡くなった祖母を思い出して涙がでそうになりました。大変な思いの中にも愛のある歌をぜひ一読してみてください。