第26編 国際手話(手話の種類)

『東京2025デフリンピック』に向けて、手話に関係する団体へ通知が来ました。

 人材募集です。

 手話に関係する団体への通知なので、もちろん手話に関係する人材でした。

『手話通訳』の出来る人だったのですが、それは『日本手話』でも『日本語対応手話』でもなく、『国際手話』の通訳が出来る人だったのです。


 このお話から読まれている方がいらっしゃるかもしれないので、少し手話について説明しますね。


 まず、手話は全世界共通では。よく、勘違いされることがありますけど。

 アメリカにはアメリカ手話、韓国は韓国手話、各国それぞれどくじの手話があります。なので、その種類は400以上有るとも言われています。

 付けくわえると、各国の手話も、それぞれの場所による『方言』があったりもします。これは日本の手話も同じです。

 なので、ろう者同士だとしても、国が違えば手話も違います。(なかには、同じ単語を使っている場合もありますが)

 ですが、それぞれの国の手話を覚えていたのでは、とても時間が掛かってしまいますよね?

 そこで考えられたのが、共通の手話でした。国際的なイベント等は、この手話を覚えていれば、通じるという手話を作りました。それを『国際手話』と言います。

 とはいえ『国際手話』も公式なものと、非公式なものがあるようですが……。

(新しい手話といっても、どこかの国がベースになるわけで、そこが揉める原因になるのです)


 日本国内でも、手話そのものはドラマ等の影響もあり、だいぶ認知されてきたように感じます。ただ、それはあくまで『日本手話』及び『日本語対応手話』についてです。

『国際手話』に関しては、まだまだ始まったばかりと言っても、過言ではないでしょう。

 私もそれほど国際手話に関しての知識はありません。なぜかというと『教えている場所が、極端に少ない』からです。

 独学しようにも、その駄目の教材が少なすぎます。本屋などで売っている物は、恐らく1冊も無いでしょう。


 2025年のデフリンピックの、開催国が日本と決まってからは、一部地域で『国際手話』の勉強会みたいなものを開いたりしている(主にzoom等)ようですが。どうしても使いどころの無さで、挫折してしまう方が多いようです。

 練習相手がいないと、継続が難しいのもわかります。

 国際手話を覚える前に、まず日本手話や日本語対応手話を覚えようとしますよね、普通は……。

 

 ただ、悪いことばかりではありませんよ。

 国際手話を覚えれば、他の国の人とも手話で話せるかもしれないのです。これはデフリンピックの時だけの話ではなく、これから先も、ずっとの話。

 海外へ行ったときにだって、役立つかもしれません。

 また、海外の観光客が多くなった現在、日本にいて役立つことだって考えられます。

 使える人が少ないということは、逆に考えると『競争相手が少ない』わけです。これって、使い方によってはチャンスなのでは?


 私は、効率的なことが苦手です。

 なので、2025年へ向けて、この環境が整っていない状況で国際手話を覚えるという考え。なかなかに『非効率的』で、ワクワクしてきました!

 国際手話が、日本の手話と全く別物かと言えば、実は一緒だったり似ているものもあります。

 この際だから、まとめて覚えるのも『バイリンガル』への近道かもしれませんね!!

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