みんなの高校受験

あやめっちは、ほんまは女子高に行きたかった。


優奈ちゃんは

「府立の北高に行こうかなー!近くに伊勢寺あるし」

って言ってる。

「伊勢寺?」

「百人一首の伊勢さんのお寺あんねん」


「えーっ?そこ、行ったことあるわっ」

「伊勢寺に?」

「うんっ!ロンドンの時の幼馴染みといっしょに!」


「あー!さよりちゃんやろ!」

って美羽ちゃん。

「さよりちゃん?」

って優奈ちゃんは美羽ちゃんに聞いてる。

「夏休みに西表島で会った子やわ!優奈ちゃんは知らんやろけど」


あやめっちも

「さよりちゃんと伊勢寺に行ったことある!小5の夏休みやわ!さよりちゃん会いに来てくれた時の」

「へー!そうやったんやー!」


「さよりちゃん、伊勢さんの百人一首好きって言ってた!」

「うわっ!うちといっしょやんっ」

って優奈ちゃん。

「この百人一首の気持ち、めっちゃ良くわかるって、さよりちゃん言ってた!」

「うわっ!うちといっしょやんかー」


「あやめっちは女子高に行きたいん?」

「そやなー!中高一貫校でも高校で受験できるとこやなー!でも3人で同じ高校なのもええかなー」


「3人で、また同じ高校で過ごせるやんー」


「でもバレエやるためにパリの高校に行くかもしれへん」

って優奈ちゃん。


「パリには、あやめっちの幼馴染みのイレーヌちゃんもおるしな!」

って美羽ちゃん。

「イレーヌちゃん?」

「あっ、優奈ちゃんはイレーヌちゃん知らんかったんやなー!夏休みに西表島で、うちはイレーヌちゃんとも会ったんやけど」

「イレーヌちゃんって子、パリの子なん?」


「うんっ!幼稚園から小4まで、パリで同級生やった」

ってあやめっちは答えた。


「そうなんやー!美羽ちゃんは高校どうするん?」

って優奈ちゃんは美羽ちゃんに聞いた。


「そやなー!うちは、あやめっちといっしょでええかなー!あやめっちと同じ高校にいっしょに行きたいわー!そしてまたいっしょに美術部に入って、いっしょに絵を描きたい!将来はママの呉服屋を継ぐんやけどもなっ」


「あやめっちと?」


「さあ?どやろな~」

美羽ちゃんはあやめっちをチラッと見て笑った。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

甘甘な、あやめっちは女子なのです♪みんなにとっても女子なのです ヤッキムン @yakkimn

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ