第24話 AI Less


 こめかみに当てられた銃は流石にプログラムで払えないらしい。

『やめてくれ、大事な娘なんだ』

「なら教えなさいよ!不老不死のプログラムを」

『解除したら二度と戻らないぞ?』

「それでもよ」


『プログラムAIless。アリスよ』

「プログラムアリス」

「消去」

「なっ!」

「これで、プログラムアリスは復活しません」

「なんてことをしてるのよ!な、なんのために!」

「人間であることを辞めるのは自分だけにしろよ」

『ありがとう、アリスを止めてくれて』

「なんでなのよ!不老不死よ!」

「もし、子供が生まれたら成長するのか?」

「?」

「プログラムが勝手にするだろうな」

「え」

「いままでの人間の行いはなかったことになり、人間ではなくなる」

「何を言ってるの?」

 アビーはわからないらしい。

「アビーが、俺が、自分じゃなくなるんだよ」

「なんのこと?」

「アリスの親と一緒だって言いたいんだ」

「えっ?」

『気づいてくれてありがとう、僕達はもうプログラムなんだよ』

『人工知能で生きている様に見えるだけ、死んでいるのと一緒なの』

「な、なんで?」

「アンチエイジングなんて限界があるに決まってるだろ?不老なんてあるわけがない。なら若いうちにこうなる事はわかっているだろう」

「人工細胞にも限界があるだろうし、不死なんて言ったらこうなる」

『私達も、もって数年ね』

「神じゃあるまいし、人間は人間として生きるべきだ」


「私は…貴方と一緒にずっと」

「あぁ、人間の生を生きよう」

「アリスと一緒に」

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魔法のプログラム あに @sanzo

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