早くにげろう おまえはヤンデレに狙われた!!!

ワタヌキ渡狸

第1話早くにげろう おまえはヤンデレに狙われた!!!

「はやくにげろ おまえはヤンデレにねらわれた!」








なんだこりゃあ?




この意味不明のメモを見た俺は傾げる。




山田健、17歳、朝起きたら、テーブルの上に紙の欠片一片増えた。




紙に書いた字が歪んで、じっくり見ないと何が書かれたのか分からない。




右上側に鮮やかな血の花がそこに咲き、ますます不気味さを感じさせた。




何?いたずら?誰がやったの?




「ハーッ」




あくびしながら、俺はこのメモを鞄に投げた。学校に行ったら聞いてみよう、こんないたずらをした奴絶対にぶん殴ってやる。




......




休み時間




「誰かよ、こんなものを俺の鞄に入れて」




「何々?ヤ ン デ レ に ね ら わ れ た?なんだこりゃあ」




「俺が聞きたいだけど?」




「まあいいじゃん、ヤンデレでもツンデレでも、女の子に好かれることだけが十分だろう?」




「俺をお前と一緒にすんな」




......




放課後、ゲーム部部室




「誰だ?こんないたずらをしたヤツ!」




俺は部室中央のテーブルにこのメモを展示する。




みんな笑いながらいたずらの犯人を分析している最中、部室のドアは開かれた。




「あなた達なにしてるの?」




三年生の部長、上原葉月、クールの美人で、みんな彼女のこと尊敬している。




「先輩方こんにちは!」




小さなツインテールが部長の後ろに現れ、今年入部ばかりの金髪後輩宮崎愛だ。




部長が来たので、部室の騒ぎが収まり、上原先輩に注目する。




「明日の合宿について何ですが......」




......




「じゃあこれで解散、明日九時、駅前に集合します」




「はいー」




みんな声を合わせて返答する。




......




中庭




「俺をここに呼び出して、何か用?」




部室で鞄を持ったときに、紙一片が中から落としちゃって。ピンク色の紙に、「中庭に来てください」しか書いてなかった。




また紙か、今日の二番目だぞ。




もしくはいたずらのヤツがみんなの前に認めるのは怖くて、こんな形で自首した?




そうと思い、中庭に来た俺は、あの金色のツインテールを見たらすぐ向こうの正体を分かった。




「実は、あたし、山田先輩のことが好きです!付き合ってください!」




目の前に頭を下げて告白してくれた宮崎を見た俺はちょっと混乱した。




「えっ?実は......俺も......」




自分は宮崎愛が入部以来ずっと彼女のことちょっと気になってて、慎重で仲良くなろうと思ったんだけど、まさか向こうが先に告白してくれた。




「本当ですか!嬉しい!」




彼女は目じりの雫を拭い、どうやら嬉しすぎて涙さえ出ちゃった。




こうやって俺二人は一緒に帰ることになって。最初の恥ずかしさから離れ、手も繋いだ。




......




「あたしの家、そっちで......」




道の交差点で、宮崎愛は別れを惜しむ様子で俺を眺める。付き合ったばかりから、俺ももっと彼女と一緒に居たい。




「家まで送ってやるよ」




「いいですか?嬉しい!」




愛ちゃんの可愛い反応を見た俺も、幸せの感情に心を満たす。




「先輩!気を付けて!!!」




急に叫んだ愛が後ろに突き込んで、俺を後ろにカバーした。




自分は今の状況全然把握しないまま、彼女に守らせて。そして次の一秒、俺の腹に硬いもの一件が増えた。




「なにこれ?」




言おうとしても、口を開いた俺は何の声も出せない。甘い血がどんどん喉から湧き出し、俺の口を占めた。




痛い!怖い!どういうこと?なんで俺を刺すの?




“ツン”っと刀が俺の腹から抜き出し、支えを失った俺はこのまま前に倒れた。




「せん......ぱい......」




隣に倒れている愛が、「せんぱい」と呼びながら俺の手を繋ごうとする。




けど犯人が愛に近づいた俺の手を踏みにじり、もう一刀俺の背中にやる。




「グッ」「プッ」「......」




意識がだんだん失い、何刀されても痛くなくなった。




誰?一体誰がやった?力を込めて後ろに見ようとしても、犯人の顔が見られない。身体が冷たくなり、俺の目も閉じた。












......












「はやくにげろ おまえはヤンデレにねらわれた!」












「あああああ!!!!」




絶叫した俺は手中のメモを捨て、布団に潜り込んだ。自分の腹を押さえ、さっき刃が腹部から刺し出した光景は今でも鮮明に脳裏に焼き付き、身体は思わず震える。




“カチャッ”




「どうしたお兄ちゃん?」




「ああああ!!!俺に近づくな!!」




布団に頭を覆い、俺はベッドに震える。




「具合悪い?悪夢した?」




妹の玲が心配そうに近づき、俺の様子見ようとしたんだけど。俺は布団をしっかり握って、全然布団から出なかった。




「うん、ちょっと、悪夢した」




まるで錆びた歯車が擦り合うような音が俺の喉から出て、自分すら聞かなかった低い声だった。




「水持ってきますね、それに兄さん何が食べたい?私が作ってあげっ......」




「お願いだから、一人にさせて」




妹の話しがまだ終わっていない時に、俺が声を出した。




玲は俺の怖い声にビビらせて、おどおどと俺の部屋から出た。




静かに戻り、俺はやっとリラックスしてベッドに倒れた。精神的な疲れが俺の意識を破り、このまま深く寝ちゃった。




......




重い




......




息ができない




......




苦しい




......




何が冷たいものがある




......










俺の上に人がいる!!!!!!!!
















目を開き、俺の上に一人の人影が俺の胸もとに座っている。




ガーデンは閉じされ、部屋の中に光線が一切ない。冷たくて鋭いナイフが俺の顔から滑り、喉まで止まる。まるで地獄のような暗い部屋に、俺が見られたのはただ琥珀色の、猫のような瞳だった。




「あら、目覚めたのか」




犯人が俺の耳元に囁き、頬を撫でる。




身体を起きようでも、力が全然使えない。そして口はすでにとあるものに封じされ、叫んでも、口から「ウーウー」の声しか出さなかった。




「ひどくないですか、私のことずっと無視しちゃって」




彼女が言いながら、俺の下半身に手を伸ばして探ってくる。




「ふんふん、可愛い」




彼女が俺のあれをキスして舐めてくれて。しばらく続いた後、彼女が姿勢を変わり、俺のものを彼女の下に入れようとする。




「ふん~、ダメだ、入らない、何で硬くならないの?」




こんな恐怖なシ環境で、硬いのはおろか、失禁してなかったすら一日水を摂取してなかっただけだ。




「まあ、直接解剖して精子を取ろう!このまま入れたら妊娠もできるでしょう」




話しが終わると同時に、ナイフに俺の下半身が刺された。その一瞬、痛覚が俺の精神を占めて、身体をコントロールできない俺はベッドに痙攣しかできなく、涙と鼻水が一緒に湧いて出た。




「ふふっ、もう、健たら、リアクション大げさすぎ」




彼女不気味なの笑いに俺全身鳥肌が立つ。息がだんだん荒くなり、求生本能で俺は口中のものを吐き出した。ようやく息できた俺は救援を求めようの時に、自分は声を出せないことを気づいた。




「もう危ないよ、他の人に気づかれたらどうする」




いつの間に、もう一本のナイフが俺の喉を断ち切り。肺から湧いた空気が全部あの断面から逃げた。




無力でベッドに倒れた俺は意識がだんだん失い、覚えられるのはただあの琥珀色の目しかなかった。




......
















「はやくにげろ おまえはヤンデレにねらわれた!」


















「ハーフッハーフッハーフッ」




新鮮空気を吸える俺は大口で酸素の美味しさを味わう。生きれること自体がありがたいものが俺は深く感じさせた。




このメモを見たのは三度目。犯人の手がかりなし。




こう見れば、このメモは誰がくれたヒントのようなもの、俺を気をつけさせるためにかいたんだ。




繰り返して見ると、紙の裏に小さな字が書かれ、よく見れば、あのアリのような文字が全部「山田健」だ!




怖い怖い怖い、今までやられたことを連想してさらに怖い。何で俺はヤンデレに狙わなければ行けないの?何で俺はあんなことさせないと行けないの?意味わかんない!




感情が爆発し、思い切り枕を殴ったあと、俺はだんだん落ち着いた。




今が確認できることは、向こうは女の子と、琥珀色の瞳を持ているこの二つだけだ。




次はどうする?とりあえず家にこもるのはダメ、あの人に追い殺されちゃう。原因が分からないけど、前回のループに俺は行動不能の状態になり、反抗すらできなかった。




「お兄ちゃん、ご飯できたよ」




「はいー、すぐ行く」




階段を降り、妹の隣に通り過ぎた時に、俺はとあるかおりを嗅いでて。全然懐かしいとは言えない匂いだが、ちょっと嗅ぎ覚えがある。




どこに嗅いだだろう?




台所に包丁で野菜を切っている玲を見た俺は急に思い出した。




これは前回のループに嗅いだかおりだ!










まさかヤンデレは俺の妹!?!?!?








俺の頭がだんだん混乱になり、思考が爆発した。




もし玲なら、俺たちの家は簡単に入れる、もし玲なら、俺を麻酔するためのバニラを事前に用意できる、もし玲なら、俺を好きになっても告白せず、代わりにこんな形の愛になる。




もし玲なら、すべてが繋がった!




「どうしたお兄ちゃん」




視線を気づき、包丁を持って傾げる玲を見た俺は、鳥肌が一瞬に立つ。




「なっ何でもない」




乾いた笑いをして、俺は頭を下げてご飯を食う。




あの玲が?こんなことをする?16年ずっと自分と一緒にいた妹がヤンデレ?




信じたくないけれど、現時点での分析から言え、自分の妹が犯人の可能性が一番高い。




それに分析しても自分ができることがない。とりあえず人がたくさんいたところに行こう、できるだけ単独行動を避けるように。




そうと決まり、俺はいつも通りに学校に通い、いつも通りに授業を受け、いつも通りに部室に行った。




一回目と唯一の違いは、俺はあのメモを展示することがなく、ただ大人しく自分の鞄を持っていた。やはり宮崎愛は一週目と同じ、あのピンク色の紙を持って、俺の鞄に入れようとする。けど彼女を自分に告白してくれないため、俺わざと彼女と距離を取り、接触するのを避けた。




......




「じゃあこれで解散、明日九時、駅前に集合します」




「はいー」




今までは予想通り、そしてこれからのことが俺は体験しない、次のステップは慎重に進まなきゃ。




“ヴヴヴー”




ポケットにスマホが振動する。出して見ると、玲のメッセージだ。




「今日は遅く帰るので晩ご飯一人で食べて」




今日玲は遅く帰るのか?一週目と違うな。




「おっ」「ふんっ」




「愛ちゃん危ない!」




自分とぶつかり合い転びそうになる宮崎愛を目の当たりにして、俺は彼女の手を掴み、その勢いで彼女の肩を抱きついた。




「大丈夫?」




「へっ?あっそっの......」




俺の腕に倒れた宮崎愛はもうすっかり赤面になり、緊張してどもってしまった。




ヤバい!今回のループ俺は愛と付き合っていない、こんななれなれしく下の名前を呼ぶじゃダメだ。




急に後ろからの冷たい視線を感じて、俺は慌てて彼女を放した。




「あっ、ごめん、それじゃあお先に」




こう愛と告げて、俺は早歩きで廊下から離れた。




間違いない、先の視線は俺を狙ったヤンデレだ。また彼女に俺が他の女の子と一緒にいる姿を見られた。




今さらどうにもならない、状況次第に臨機応変しかないだ。




家に戻った俺は自分の部屋のドアの錠に鍵をかけ、窓を開けて通風も確保した。そして、小学生の頃に買ったバットを手に握りしめ、部屋の隅にしゃがんで犯人を待つ。




夜になり、眠くなっていた俺は突然「カチャッ」という音を聞いた、玄関の鍵が開かれた!




これを気づいた瞬間、俺は一瞬に目覚め、手にもったバットを再び握り締め、犯人の到来を待つ。




「パダッパダッ」




足音がますます近づき、俺の額に汗がどんどん増えていった。そして足音がドアの前で止まり、俺も息を詰めた。




“ドンドンドン”




「お兄ちゃん、もう寝た?」




今は応答しちゃだめだ。彼女は俺が眠っているかどうか試している。もし俺は声を出したら、彼女は前回のループと違う行動にとるんだ。




「カチャッカチャッ」




部屋の鍵は開かれ、俺はバットを高く挙げて彼女を撃とうとした。部屋に入った玲は俺のベッドの方向に覗き、後ろの陰に隠れている俺のこと全然気づかなかった。




でも、撃たない。自分と16年ずっと一緒にいた妹に、撃たない!




「パダッ」




バットが地面に落とし、いつの間に涙が俺の目から流れた。




「っえ?なに?兄ちゃんいたんだ、もうビビらせるなよ!えっ?どうした?何で泣くの?」




「えっ?いや、汗だよ汗、ちょっと運動しただけさ」




「ならはやく着替えて、服びしょびしょだよ」




「あっおお」




いつの間に自分はもう上の服からパンツまで全部汗に濡れてしまった。




「それにご飯ちゃんと食べたか心配で、弁当を買ってきたよ」




玲は手中のレジ袋を俺に渡し、門外廊下の光に俺も玲の正面を見られた。




制服の彼女は何にも持っていない、身体に刀を隠れる場所もない。




そして最も重要なのは、陰にいる玲の瞳はブラウンで、昨日の夜にねこみたいな琥珀色の瞳と全然違う!




つまり......




「よかった、お前じゃなくてよかった!」




力強く玲を抱きしめた。




「えっ?なに?ちょっ、臭いからはなせ!」




両手で俺を押し離れて、玲はちょっと不機嫌だ。




「もう、私も濡れちゃって......スンスン、くさっ」




俺に濡れた服を嗅いだ玲は鼻を小さく皺った。




「はやく服を脱いで、明日合宿だろう、着替えの服も用意しないと」




「はいー、そういえばお前何で合宿のことしてるの、俺いってなかったつけ」




「友達から聞いた、いいから早くお風呂はいれ!」




妹に無理やり浴室に推された俺は風呂に横たわっている。今日は何とか乗り切ったけど、これで終わりじゃない。




犯人を見つからない以上、俺の穏やかな生活は戻れない。




......




次の日、8時50分、俺は駅前に到達した。




「おい、山田、こっちこっち」




手を振っているのは鈴木良太、別のクラスの同級生。




「他の人は?」




「男子側に佐々木と石田は用事あるみたい、女子たちはもうすぐ来る」




「つまり今日は女子三人、男子二人のこと?」




「そう」




「へー」




「鈴木先輩、そっそして山田先輩、こんにちは」




挨拶しながらこっち向かってくるのは宮崎愛、そして隣にいるのは部長と同じ一年生の木村優香だ。




元々明るく挨拶している宮崎愛は俺を見た瞬間に、顔は赤く染まり、どうやら彼女は昨日のことに恥ずかしがっているようだ。




ヤバい、もしヤンデレがこのメンバーの中にいて彼女の反応を見たら、また厄介なことになる。




今日来たメンバーは男子二人、女子三人。宮崎愛はセーフなので、警戒すべきのは上原先輩と木村優香だ。




木村優香は顔が白くてきれいで、黒いフレームの眼鏡をかけている。一見で文学少女のイメージがする。入部以来彼女と話し合いのことがほとんどなく、あんまり俺と関わりがない人だ。




そして上原先輩は学校有名な無愛想な美人、いつもクールの印象だけど、ゲームだけに熱心だ。俺が入部してから一年間、彼女には色々なところで世話になり、俺にとってはかなり頼りになる先輩だ。




頭に上原先輩が刀を持ってヤンデレの顔が浮かび......ちょっと想像できないだね。




いつもクールで冷静な先輩がヤンデレ何で......




けど普段の表現から見ると誰でもヤンデレに見えない、やはり慎重する方がいい。




......




「皆さん、つ着きましたよ」




宮崎愛が前の別荘に指差し、俺たちのために案内してくれる。




今日の目的は彼女家の別荘、そもそも合宿できること自体が彼女のおかげだ。




「皆さん、デバイスをちゃんと持ってる?」




「はいー」




みんな部長に応えながら、鞄から自分のVRデバイスを取り出した。ゲーム部の合宿といえば、それはゲームをやるしかない。そしてこの二日間のテーマはVRゲームだ。




みんなヘルメットをかぶり、ゲーム世界に入る。最近VRテクニックどんどんすごくなって、VR中心にゲーム開発なのはもはや流れだ。




「うおおお!先輩すごい!」




ゲームの中に、上原先輩向こうの一撃も受けたことがなく、余裕で対戦相手を倒した。




先輩やはり上手いだなあ、何のゲームも。VRゲームとはいえ、あんなに綺麗な動きをできるのもなかなか難しい、現実世界でも彼女もきっと運動得意なのでしょう。




視界中、先輩しゃがんで一撃を避け、下からナイフを上に横振り、相手の首に襲ってくる。これを見た一瞬、冷たい刃物に喉が切られた記憶が蘇り、思わず自分の喉を押さえた。




上原先輩の振り舞、あの日のヤンデレとそっくりだ!!!




やはり上原先輩のこと気を付けた方がいい。




こうやって一日おどおどして、無事に夜に過ごしたんだけど、俺の精神はリラックスできない。




昼間の時に、みんな一緒にいるので犯人は手を出すチャンスがない。しかし夜になったら状況は違う。みんな自分の部屋に戻り、俺が独りになった時こそ、犯人が牙を剥く時間だ。




“ドンドンドン”




ドアは叩かれた!!!




幸い、この別荘には部屋のドアに覗き窓があるから、覗き窓を通して俺は来客を覗くと、俺は少し意外だ。想定外の人が来た。




宮崎愛だ。




彼女は手を胸もとに合わせて、緊張そうな様子で、また俺に告白つまりかもしれない。




「宮崎か、どうした?」




俺はドアを開けて彼女に問う。




「山田先輩、その、ちょっと付き合ってもらいます?」




やはり来たか。正直、俺はあんまり彼女と深く関わりたくない。もし陰に身を隠しているヤンデレに見られたら、また殺されちゃう。




けどこの自分が好きな子、そして自分を好きな子がこんなに寂しそうな表情を見た俺は、どうしても彼女のお願いを断れない。




「うん、いいよ」




「ありがとうございます」




外で歩き、涼しい風が俺の精神を癒す。しばらく沈黙の後、隣にいる女の子が口を開いた。




「その、先輩はあたしのこと嫌いですか?」




「え?何でそう聞くの?」




「だって昨日も今日も、なんか先輩ずっとあたしのことを避けていたようで」




確かに、この二日間俺ずっとできるだけ彼女と接触しない。こっちも原因があるから、避けるのもしょうがない。




けど愛の僅かに赤く染めた目元を見た俺はまた心が動揺した。




一週目の時、俺と一緒に刺された愛が、倒しても俺の名前を呼んで、俺と手を繋ごうとする。こんな彼女を泣かせる俺は、自分でも認められない。




こうと決意した俺は、愛の肩を掴んで、真剣な目つきで彼女の顔を睨む。




「宮崎、いや、愛ちゃん!確かに俺はお前のことを避けていた、そして原因は話せない。けど一つだけは変わらない、それはどんなことがあっても俺は決してお前のことを嫌いになるわけがない、これだけが俺は保証する」




いきなり俺に告白された愛は手をつける場所が見つからない、ただ赤面のまま「えー?ちょっ、えー?」の声をしか出さなかくなった。




このタイミングで、俺またあの冷たい視線を感じて、鳥肌が背中から立つ。けど後ろに振り向くと、誰でも見つからない。




「愛ちゃん、部屋に戻ろう」




「あっ、はい!」




幸せそうな表情の愛はただ俺の言うことを聞いて部屋に戻り、俺も自分の部屋に戻った。




戻った俺はすぐ鍵をかけ、事前用意したバットを取り出し、ドアの後ろに隠す。けどこの姿勢で朝まで待機した俺は犯人の到来を待たなかった。




......




「えっ?どうしたの山田、ひどいクマだぞ」




「あーっ、すまん、外で寝ると寝つきが悪くなるの」




俺は適当な言い訳で誤魔化した。




朝ごはんしたあと、俺たちまたゲームを始まった。




「山田、ちょっと対戦してみませんか?」




一日練習したあと、俺もだんだんこのゲームを慣れた。ちょうど上原さんからゲームの誘いが来て、ちょっと遊んでみるか。




「はい、先輩。お手柔らかに」




「ボコボコしてやる」




対戦始め、先輩が勢いで攻めてくる。俺は避けながら反撃しようと思って、なかなかチャンスを掴まない。逆にかなりのポイントが取られた。




すぐに、俺のHPはわずかに残っている状態になり、先輩も駆け寄って最後の一撃をくれようとする。




“ツン”




「あれ?」




ゲーム中、上原さんが俺にとどめを刺す瞬間、痛い感覚が腹から襲ってきて、俺は思わず叫んだ。




「あああああ!!!」




「えっ?どうした?」




みんな慌ててヘルメットを外し、俺を中に囲む。




いつの間に俺の腹はナイフに刺され、血がだんだん腹から流れて、あっという間に絨毯はもう赤く染まった。




「先輩!先輩!」




「おい!山田!しっかりしろ!俺救急車を呼ぶから、ちょっと待ってて」




「山田!何で!?誰かやったの!?山田!」




ヘルメットを外して、みんなの焦りそうな顔を見る。




犯人一体は誰?誰がやったの?




意識がだんだん失い、目の前のこと見えづらくなる。




いや、しっかりしろ俺、また犯人を逃したら堪るか!?




ゲーム中、上原さんの動きと共に俺は刺された、つまり上原さんがやったの?




いや、違う、これは犯人の誘導だ。VRゲーム中の距離と現実世界の距離は違う。もしVRゲームと現実世界の距離が一緒だったら、対戦した俺と上原さんはもう何度ぶつかり合いしたのはず。




つまり犯人は上原先輩じゃない!




なら残った人は一つだけ!




俺は苦しく上を見上げ、犯人のすがたを探す。自分を囲んでいる人々の隙間を通して、その白くて、綺麗で、そして眼鏡をかけている顔を見た。




彼女も俺の視線を気づき、みんなに合わせるために作ったパニックした表情は一瞬で変わり、口元が上に引きずられた。




間違いない!犯人は   木村優香だ。!!!












はやくにげろ おまえはヤンデレにねらわれた!














四度目か。




このメモを見た俺は嘆いた。




まさか木村優香が犯人か。あの大人しそうな子があんな残虐な行為ができる何で思えなかった。




けど今回のループ収穫が大きい、犯人の正体を分かった以上、これからの話しが簡単だ。




......




「玲、木村優香のこと、知ってる?」




部屋から出て、台所に料理を用意している妹に声をかける。




「うん、知ってるよ、同じクラスの友達」




なるほど、彼女は玲と友達なのか。通りで玲は前回のループで俺の合宿のことをしてたんだ。




「彼女のこと、教えて」




「へー、どうした、優香に興味があるの?」




「ちげーよ、ちょっと調べたいことがあって、いいから教えろ」




あのヤンデレに興味を持つ?まあ、別の意味で興味を持ってるけど。




「うんん、そうだなぁ、優香はあんまり自分のことを話したことがないので、詳しくは知らないけど、彼女は愛ちゃんと幼なじみだよ。二人はずっと同じ学校で、同じクラス、そして一緒にゲーム部に入った。他のことはあんまり知らない」




「うん、サンキュー」




情報を掴み、俺はこれからのことを考える。




まず三週目と同じ行動を取ろう、もし他のフラグを折ったらまた殺される可能性がある。




そうと決まり、俺は三週目と完全に同じ行動をした。教室は大人しくいて、部室にいる時も愛と距離を取って、そして彼女とぶつかり合いしたことも再現した。




そして宮崎愛の肩を抱えた時に、俺は部室の窓の反射を通して、背後で自分を冷たく見つめる木村優香の顔を見た。




やはり彼女だ!




犯人の正体を確定した以上、俺は別の行動を取らないと。




......




「山田、ちょっと対戦してみませんか?」




「はい、先輩。お手柔らかに」




「ボコボコしてやる」




前回のループと同じ、すぐに、俺のHPはわずかに残っている状態になり、先輩も駆け寄って最後の一撃をくれようとする。




“ジン―”




「えっ?」




来た!!!




俺は手を伸ばし、自分の腹に刺す犯人の腕を掴んだ。同時に、自分のスクリーンに「ゲームオーバー」の文字が浮かぶ。




まったくだよ、ゲームオーバーだ。




俺はヘルメットを外し、冷たい目でナイフを持っていて俺に腕を掴まれた子を睨む。木村優香は明らかにショックでパニックになり、自分の手を引こうとする。




みんなもヘルメットを外し、不可解そうに俺と木村優香のことを見る。




「鈴木、通報して」




俺は力を込めて、彼女の手は俺の力で緩くなり、手中の刀が地面に落ちた。




「山田、説明してください」




「先輩......」




「山田、一体どういうこと?」




俺は刀を拾い、安全な場所に置いた後。事前を用意した録画中のスマホを取ってきて、先撮影したシーンをみんなに見せる。




動画の中、みんなはヘルメットを被ってゲームしている時に、木村優香はこっそりヘルメットを外し、刀を持って俺を刺そうとする。けど彼女はうまく俺の腹に刺さなく、ジン―って硬いものに弾んでしまった。




「残念だなあ、俺のベルトを刺して」




俺は服を上に引き、腰の位置のバックルをみんなに見せる。




「元々俺はみんなVRゲームやっている面白い仕草を録画しようと思って、まさかこんなこと起きるとは」




実は彼女が刺したところはベルトじゃない、俺は事前に服の裏に鉄片を用意した。自分の命をベルト一枚に任せるのはさすがにできない。そして録画の言い訳も用意した。




こうしたら、「なぜ俺が事前に自分が刺されることを知っていたのか」という疑念を払拭し、みんなに疑われずに事件を済ませる。




「俺、110番に通報する」




「木村さん、あなたは何で山田を刺すの?」




「優香......」




みんなに囲まれ、問われた木村優香は突然に大声で叫んだ。




「全部!全部お前のせいだ!!!」




涙はぼそぼそと流れて、彼女は泣き声で続きを言う。




「全部お前のせいだ!お前と出会うから、彼女はずっとお前のことをばっかり、ずっと山田先輩山田先輩って、私が彼女の親友なのに!私が彼女とずっと一緒なのに!私が彼女のそばにいるはずなのに!何でお前に譲らないといかないの?意味わかんない!!!」




彼女は顔を覆い、地面に伏せて大声で泣く。




なるほど、こういうことか。




このヤンデレの対象は俺じゃなく、宮崎愛だ!




俺はヤンデレに好かれた対象として狙わたじゃない、彼女のユリラブの邪魔になって、殺すの対象として狙われたのか。




そして間もなく、警察がここに尋ねた。彼女のことは傷害罪未遂、処罰がないが、俺は彼女を暴行罪に訴える。




彼女の両親が何度も俺にあやまりしたあと、俺は訴訟を諦めて、代わりに彼女一家が別のシティーに引っ越した。




俺の生活も常軌に戻り、毎日ヤンデレに殺されることを心配する必要がなさそうだ。




「先輩、今日、うち、誰でもいません......」




二週後、俺と付き合い始まった愛がそういった。




ごっくり、まさかこれがあれの誘い?俺は今日から童貞卒業するの?




彼女と一緒に家に行って、俺が軽くシャワーを浴びた後、彼女がシャワーに浴びてくる。




やはり女の子の寝室はいい香りがするな、愛の部屋に待っている俺は実感した。




15分後、タオルすがたの宮崎愛が部屋に入り、俺を抱き着いてくる。俺たち二人はお互いに初めてを交換して、最高の幸せを味わう。




セックスの激しさに頭さえぼやけてしまい、俺は彼女を強く抱きしめて呟く。




「愛、ずっと君とこのままにいて欲しい」




「ふふっ、先輩、心配する必要がありませんよ。だって、これからあたしたち、ずっとこのままですから」




ずっとこのまま?どういう意味?




そういえば、あの日以来、心の中に不安な感じがずっと漂って。








何で?








なぜ?








どこを見落とした?










何のことを忘れた?










倦怠感の縛りから抜け出し、俺は目を開いた。
































そして俺の目に映るのは、猫のように、琥珀色の瞳だ。


















「あああああああ!!!」




思い出した!すべてを思い出した!




この部屋の香りは、二週目の香りと同じだ!




そして玲の友達は宮崎愛と木村優香、あの日自分が嗅いだ彼女の香りは愛と一緒に遊んでいる時に着いた!




すべてが繋がった!最初から最後まで、ヤンデレはずっと宮崎愛だ!!!




俺は彼女の身体から起き上がり、ヤバい、視界が朦朧になった。毒素のせいで、血が眼球に湧き、世界は赤く染まる。




「先輩!いかないで先輩!あたしのことを嫌いにならないで!!!」




宮崎愛の声は泣いているように、笑っているように、彼女も毒素のせいで混乱になっただろう。




俺は彼女のテーブルを支えとして外に移動しようと思うんだけど、途中で無力になり、地面に転んでしまった。その連れにテーブルに置いたノートとボールペンも落とした。




このノートにアリのような小さな文字が書かれ、びっしり並んでいる。




ここはゴールじゃない!ヤンデレはまだ俺を狙っている!俺は自分にヒントを残さないとだめだ!!!




俺は最後の力でボールペンを拾い、ノートから1ページを剥がした。その裏に力を込めて字を書く。血が眼球から湧き出し滴り落ちる、紙の右上側に血の花が咲いた。










「はやくにげろ おまえはヤンデレにねらわれた!」
















「はやくにげろ おまえはヤンデレにねらわれた!」












また、ここに戻った。




すべては繋がった。




木村優香と宮崎愛、まさか二人ともヤンデレだ。




そしてこの三角関数の中に唯一の正常な人とした俺は、どうするべきだろうか?




俺はこのメモを見て、自分が四回のループ、四回の死亡から出したヒントを見て、無力感が心から湧いてくる。




いっそ逃げよう、すべてから逃げよう、誰でも知らない場所に引っ越して、無限のループから逃げて、ハッピーエンド何があるわけがない!




俺は急に、三週目の時に、星空の下で愛に告げた言葉を思い出した。




「一つだけは変わらない、それはどんなことがあっても俺は決してお前のことを嫌いになるわけがない、これだけが俺は保証する」




クソ、かっこいい言葉を言うな。こうしたら、俺は逃げられなくなっちゃうじゃん。




男は一諾千金いちだくせんきん、自分の口から出た約束は絶対に守る!たとえ誰も知らない約束であっても、たとえこの記憶が永遠に続いているループの中で失われても、俺は、この約束を最後まで守る!


そうと決意した俺は、頭の中にプランが生み出した。




......




放課後、中庭




宮崎愛はもう木の下に佇んで、誰を待っているようだ。




そして約5分後、一人が小走りで来た。




「愛ちゃん?」




「優香?」




「愛ちゃん何でここにいるの?」




「あたしこそ聞きたいのよ、君、あたしのこと好きなの?」




宮崎愛は手中の手紙を振って、向こうの木村優香に問う。




「ちっ違うの、違わないけど、違うの......」




彼女の声はだんだん小さくなり、解釈する声が聞こえなくなった。




そう!これが俺のプラン!




今までのセーフルートから全部跳びだし、彼女二人の矛盾を先に爆発させる。




彼女二人のことに、他人である俺は介入する余地がない。そうすれば、俺が偽の手紙を作って、妹に頼んでお互いの鞄に入れた。二人を中庭までに連れて、先に自分の問題を解決させる。




宮崎愛は軽く嘆いた。




「優香、あたしたちは女同士なのよ、そんなことは不可能だ。それにあなたも知ってるでしょう、あたしは山田先輩のことが好きで」




「山田先輩山田先輩、山田先輩ばっかり!!!」




先まで大人しい木村優香が突然に感情爆発したように。




「入学以来、愛はいつも山田先輩のことを言って、じゃあ私は?私は何だと思う?ずっと一緒にいるのは私なのに!ずっとそばにいるのは私なのに!ずっと愛のことを好きのは私なのに!」




「はー、優香、好きは一人のことだけど、付き合いは二人のこと。あたしは君にそっちの感情がない、あたしはただ君と友達のままにいてほしい」




うわー、よく言ったなあお前。




屋上に二人のことを覗いて俺は思わずそうツッコんだ。




「じゃあ愛は、愛も山田先輩のことを片思いしてるじゃないでしょう?」




ナイスクエスチョン!




「あたしは先輩と違うの、あたしたちは運命に結ばれた関係、きっと何度も輪廻転生した結果だ」




ある意味ではあってるけど......




「けど先輩みたいな素敵な人が、あたし何で彼に釣り合っていない、だからあたしはもっと頑張って、もっと先輩のことを好きじゃないと......」




うわー、これか。これが彼女がヤンデレになった理由なのかな。




表情がだんだんヤンデレ化になった愛のことを見て、俺も僅かに動揺した。




......




合宿の時に、すべては無事に過ごした。自分が用意した鉄片と録画も使えなかった。ただし木村優香はあんまりテンション高くない。それは無理もない、失恋したばかりだからなあ。




そして三日後。




“ドン”




「愛ちゃん、俺と付き合って」




「えー?えー?」




誰でもいない廊下で、俺に壁ドンされて告白された愛は完全に赤面した。




正直、自分今もすごく恥ずかしい。こんなドラマみたいな告白姿勢は自分もちょっとあれだ。




けど俺はこうしなければいけない、主導権を握るのは重要だ。




向こうが自分のことを好きのは知った以上、恋愛の中先に告白する一方が有利だ。もしすべてが彼女のプラン通りに進むと、俺はまた彼女の寝室に心中するだろう。




だからすべてを彼女の思い通りに進むのはダメだ、絶対に彼女のプランを邪魔してやる!




「俺は俺の言うことを逆らうのが大嫌いだ」




「安心して、俺に任せて」




「愛ちゃんは俺のこと好きだろう、だから俺の言った通りにして」




「俺も愛ちゃんのこと大好きだから、俺の言うことを聞いたままでいいのよ」




「余所見はだめだよ、俺だけを見て」




こんなホストみたいな言葉を言いながら、俺は目の前のヤンデレと付き合って始まった。俺は脳を絞って愛のヤンデレ状態を回想して、自分もヤンデレの振りを学ぶ。




ヤンデレと付き合いたいなら、自分もヤンデレになればいい。これが俺の解決プランだ!




ただし彼女は真のヤンデレで、俺は偽のヤンデレだ。




俺は腕中の幸せそうな愛を見て、口元は僅かに引きつる。




自分はいつまでヤンデレに装っていられるのか分からないが、やるしかない。これは自分が選んだ道だ。




それに、こんな危険な恋はなぜか人を中毒にさせる魔力がある。




何時か殺されちゃうという可能性が甘い恋愛に隠して、まるで激辛カレーを食べるような体験で、人がたまらない。




もしかしたら、俺も既に正常ではなくなってしまったのかもしれないだろう。

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早くにげろう おまえはヤンデレに狙われた!!! ワタヌキ渡狸 @274789639duli

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