第3話(後編) よっぽど人間っぽい人たち

絶望はした。


だが、一縷の望みをかけて応募してみた。


結果は明日には出るようだ。これに受かればVtuberとして


活躍できることが決定しているようなものと言われている。


そのため、応募者の人数は計り知れない。


そんな中で運営さんの目に留まるとびっきりの『才能』がVtuberとしてデビューする


私にこの中途半端な私に目が留まることはあるのだろうか...


そして、そんなことを思いながら床に就いた―————————


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


合否の通知が来た。


結果は、『不合格』だった。


私は、特に驚きもしなかった。


私は、親スマートフォンでSNSを開いた。日常や他愛もない話をする場所だ。


私はそこにダメもとでVtuberになりたいという旨の音声を投稿した。


~~~~数日後~~~~


私は、投稿した音声の返信欄を確認した。


そこには、私のことを馬鹿にするようなコメントが数多く寄せられていた。


その中には、小さいころの知り合いや私を嫌っていた元クラスメイトもちょくちょく見かけた。


今の流行なだけあって、Vtuberに関するツイートは目に留まりやすいのだろう


ハッシュタグをつけるだけで結構な人が見てくれた。


まあ、ほとんどは有名になったVtuberに向けての妬みをこちらに向けて発散しているのだろう


私のような人間よりもよっぽど人間っぽい人たちによるくだらない行為だ


そのようなコメントの中に一つ変わったコメントがあった。


『私はVtuberの体書けます!条件付きでいいなら書きますよ。続きはDMで話しましょう』


だそうだ。とりあえず条件とやらを聞いてからでも判断は遅くないだろう


『条件とは何ですか』


と相手側へDMで送った。

するとすぐに返信が来た。


『私の知人もVtuberをやりたがっていて書いてあげようかと思っているのですが、いかんせんその子は一人でできないシャイな子だから相方を探してあげようかなって思ってたんですけど、アプリ開いてすぐにあなたのツイート見つけて誕生日がその子と近かったから、声かけてみました。声もよかったし。』


『つまり?』


『そう!条件っていうのはそのこと二人でチャンネルを設立してVtuberをすることです!』



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推しのVtuberのリアルがアバターよりかわいい件 Iceman @icemin

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