第5話 聡美の姉が登場……!?
悪の組織である闇の軍勢のボスになってから約……1ヶ月間が経った。
何故、僕の力が欲しかったのか
そして、何故この世界を壊したかったのか
ようやくハッキリと分かった。
それは……前の姉さんのように…
この"実力主義の世界"で、トップクラスだった子達がいきなり、仲間だと思っていた奴らが仕掛けた罠で…ありとあらゆる生活が地獄のどん底に突き落とされた集団だったのだ。
本来ならば……姉さんを仲間にする予定だったが、僕が仕掛けたせいで計画がおじゃんになった。だったら、その表の顔では、狙ってた姉の弟であり裏の顔は怪盗と言う最強のスペックを狙えば、この世界を復讐出来ると思い、再計画したそうだ。
本当に、卑怯すぎる。
だが、この世もこの世だ。
あまりにも、理不尽すぎる。
「さぁて……そろそろ行くか……」
僕は、今日も"闇の軍勢のボス"としての仕事がある。
そう思いながら、部屋から出ようとした時だった。
ガチャッ!!︎ と、音がした。
「!?︎」
「ふぅ~ん? これが、闇の軍勢のトップの部屋なのね?」
と、言いながら誰かが入ってきた。
その姿を見た瞬間…… 全身が震え上がった。
何故なら……そこにいたのは……
「初めましてですわね? 遊君。私の事、聡美から聞いてますわよね?」
そう言って微笑みかけてきたのは、姉さんのお姉さんで、姉さんから亡くなったと泣きながら、聞いていた。
僕は、今目の前にいる人が姉さんの死んだはずじゃなかったのかと思った。だって、彼女はもう20歳を超えているはずだし……それに、何より気になる事がある。
それは……彼女の見た目が明らかに若返っているからだ。
まるで、今の僕と同じくらいの年齢まで若返っていたのだ。
……そんな事を考えていると、彼女が口を開いた。
「あら? どうやら驚いているようですわね? 私がどうしてこんなにも若い姿なのかを……」
僕は、コクリとうなずいた。
すると、彼女はクスリと笑った。
「まぁ、貴方は……聡美に何を吹き込まれたかは知らないけど……私の能力が活性化したのよ? 死ぬ直前に……ね?」
……なるほど、ようやく理解した。
愛衣さんが持ってる能力……それは、
『if』だ。
もしもを繰り返す能力。
そりゃ、死なないし……若返る事も可能だ。
「あ! でも、安心して下さいまし! 私は、貴女の味方ですわ!」
と言ってきた。
僕は、思わず疑ってしまった。
何故なら、今まで見て来た人達とは全然違うからだ。
だから、僕はこう言った。
「……信用出来ない」
そう言うと、彼女は少し悲しげな表情をした。
しかし、すぐに笑顔に戻った。
「まぁ、当然の反応ですね……。分かりました。では、私と勝負しましょう」
と言った。
僕は、「えっ?」と呟いてしまった。
何故なら、意味が分からなかったからだ。
だけど、すぐに理解する事になる。
何故なら……
「この組織で一番強い人に勝ったら、信じてくれますかしら?」
そう言われて、思い出した。
ここは、実力主義の世界だと。
そして、僕は理解した。
彼女……愛衣さんがどれ程の強さを持っているかを。
「…分かった。ただし、僕も全力で戦う」
そう宣言した。
正直、勝てる見込みは少ないだろう。
だが、ここで負ければ……僕は一生後悔する事となる。
だからこそ、本気で戦おう。
「ふふっ♪良い顔になりましたわね。それでは、早速行きましょう」
こうして、僕と愛衣さんのバトルが始まった。
あなた達のチート能力…奪わせてもらいますね★ 白咲焰夜 @sirosakienya_124
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。あなた達のチート能力…奪わせてもらいますね★の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます