病気発症は人生のターニングポイントだった
僕は小学校や中学校のときはみんなに優しくて誰とも仲良くできる穏やかでみんなから愛されるような子でした。でも僕には誰にも言えないコンプレックスがありました。それは自分の身体が臭いということです。僕は自分の身体の匂いをしきりに気にしていました。一日に何度も風呂に入ったりしていました。何軒も皮膚科にいって診察してもらったりもしました。ですが皮膚科の先生からはあなたは臭くありませんと毎回言われました。今思えばこれは統合失調症が始まる前触れのようなものであったかもしれません。
そんな僕は高校生になる頃には性格が変わってしまいました。みんなと仲良く出来ていたのに、いつの間にか僕の周りには友達がいなくなりました。高校に入ってからは友達を作る気力もありませんでした。なので当然友達はできません。自分の身体の匂いも以前より気にするようになりました。そこに臭いといったような幻聴が24時間聴こえてきたりして頭がおかしくなりそうになりました。
統合失調症になってからは人が変わったように僕はとても生真面目なタイプになりした。自分にも他人にも不寛容で失敗するのが許せないといったタイプでした。以前はそうじゃなかったのに。だから当然、僕は生きづらさを抱えていました。例えば、学校は一日も休んではいけないとか、テスト期間中は夜の四時まで勉強するとか、極端な考え方を持っていました。当然、このような生活をしていれば、身体や心はおかしくなります。でも自分がおかしくなっていっていることに僕は気づくことができませんでした。極端にがんばってはいい結果がでません。極端にがんばってしまい、何度もしんどくなりますが、それでも、またさらに頑張る自分がいました。当時、ハンドボール部に所属していて、うまくなりたかったので、学校から家に帰っても5キロのランニングを毎日のようにしていました。それでどんどん自分の身体や心が疲弊していきました。さらにいじめなどもあり、重度のストレスと疲労が重なり、統合失調症を発症したのです。
僕は統合失調症を発症して数年経ってから自分の考えが間違っていたと気づき、極端に頑張るといったこれまでの考え方を変えました。
今では読書や映画鑑賞などをして、リラックスして毎日を過ごせています。あまり無理もしません。作業所もしんどくなったらすぐに休みます。でもこれでいいと思います。これが本来の僕です。僕にはのんびり楽しく暮らすのが合っています。極端な努力やスポーツ選手のような成長思考は僕には合っていませんでした。
今回の話で一番伝えたかったことは、頑張るのはいいけど、極端に頑張ることは身体に毒だということを伝えたかったです。何事もほどほどに頑張ることがいいかもしれません。もしかすると、頑張らないといった選択肢もいいかもしれないですね。
これからはのんびり、楽しく生きていきたいです。
では、終わります。
ありがとうございました。
統合失調症当事者スピーチ 久石あまね @amane11
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