「三虎、吾が夫 〜遊行女の恋〜」について

三虎みとら 〜遊行女うかれめの恋〜」

https://kakuyomu.jp/works/16817330653223472200


 話数───7話。

 総文字数───23,776 文字

 公開日───2023年2月14日


 奈良時代、一夫多妻制。

 これって、現代人からしたら、受け入れられませんよね?

 女性読者からしたら、ヒーローは、ヒロイン一人だけを愛して欲しい。


 じゃ、ヒーローは、はじめから、ヒロイン一人しか妻にしないって自然と決めてる男として描く?


 これはこれで、難しい。

 一夫多妻制の世界で生まれ育ってきた男が、ひとりの女しか愛さない、と思うのは、よほどの説得力が必要です。


 女性読者がエンターテイメントとしてエンジョイしながら、読める落としどころはどこだ?

 私はない頭をひねりました。ウンウン唸り、どうすればよいか? 悩みながら、書いてみたのです。


「あらたまの恋」ヒーローである三虎が、ヒロインをほっぽってねむころにしてる遊行女うかれめ(商売女)を……ッ!


 遊行女うかれめ莫津左売なづさめは、古志加の恋敵ではありますが、ただの当て馬、意地悪な敵役、そんなものにはしたくありませんでした。


 莫津左売なづさめは美しい女であり、懸命に厳しい時代を生きているひとりの女であり、深く三虎を愛しています。

 ゆえに、三虎は彼女を大切にします。

 莫津左売なづさめの深い愛と優しさは、三虎を男として育み、「あらたまの恋」の世界をも、潤します。


 美しい物語を描きたい。

 私の願いです。


「あらたまの恋」が、タグでハッピーエンド確約なら、「三虎、吾が夫」がハッピーエンドになるわけがない。


 それでも、私は、莫津左売という女の輪郭を大事に愛おしみ、大切にしながら書き上げました。


「三虎、吾が夫」は、私にとってとても大切な物語です。

「あらたまの恋」を読破いただいた読者さまには、ぜひともご覧いただきたいです。

 また、この、「三虎、吾が夫」を先に読んで、「あらたまの恋」への入り口にしても良い。

 そのような狙いを持って、「あらたまの恋」完結後、すぐに公開した物語です。

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