1膳目:肉詰めピーマンは母の味
最初に何を紹介しようかと考えて、先日思い出して作ってみたこれにしました。
子供の頃、母が作っていた「肉詰めピーマン」です。
普通は、半割にしたピーマンにお肉を詰めて、フライパンで焼きますが、母の肉詰めピーマンは煮物でした。
詰める肉も、挽肉ではなくて、豚こまや豚スライスを、包丁で細かく切ったもの。パン粉もつなぎの卵もなしで、ヘタの部分を切って、種を取ったピーマンに詰め込んで煮ていました。
それでも、肉詰めピーマンが食卓に上がるのはまれで、たいていは、祖母が畑で作った大量のピーマンを、砂糖と醤油で佃煮のようにした保存食が定番でした。
あの佃煮ピーマン、子供の舌には、苦みがあって塩っぱくて苦手でしたが、肉詰めピーマンだけは、甘辛で美味しかった記憶があります。
当時の田舎料理は、どれもこれも塩分が多く、味が濃かったのです。
なぜかと言うと、農村地域でしたので、機械化されていない頃の農作業は重労働。汗を流せば塩分が不足します。しっかりお米を食べてエネルギーを補給するためには、濃い味つけが良かったのだと思います。
確か、関東の味付けが濃いのは、江戸幕府を開くために、多くの労働力が必要だったからと聞いたことがあります。
そんなことを思い出しながら作った、肉詰めピーマン。
当時よりはやや薄目の味付けにして、フライパンで煮込むようにアレンジしてみました。
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【肉詰めピーマンのレシピ】
※近況ノートに写真があります。
https://kakuyomu.jp/users/kukiha/news/16817330658179465178
▼材料 2人分▼
ピーマン 3個 :半割にし、種をとる
豚スライス肉 200g:包丁で細かく切る
片栗粉 大さじ1杯
ゴマ油 大さじ1杯
●下味
酒 小さじ2杯
濃口醤油 小さじ1杯
●煮汁
だし汁 1.5カップ
酒 大さじ1杯
砂糖 大さじ1杯
塩 ひとつまみ
濃口醤油 大さじ1杯
▼作り方▼
1)ピーマンは縦半分に切り、種をとる。
2)豚肉は細かく刻み、下味の材料をもみこむ。
3)肉に片栗粉を混ぜ、ピーマンに詰める。
4)フライパンにごま油を熱し、ピーマンの肉面を下にして入れて、表面に軽く焼き色をつける。
5)火を止め、ピーマンを皿に取りだしておく。
6)フライパンに煮汁の材料を入れて沸騰させ、ピーマンの肉面を上向けて入れ、煮汁かけながら3~4分煮る。
7)フライパンにフタをして、そのまま中火で数分煮て、中心まで火を通す。
8)フタをあけて、煮汁をかけながら、煮汁が少なくなるまで煮込む。
※フライパンの大きさによって、必要な煮汁の量が変わります。煮汁はピーマンの厚みの半分以上が目安です。
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