39日目:河童?いえ、妖怪雨坊主です。
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次話の関係上、改題いたしました。
ほむひ
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皆様お騒がせしました。
どうも、「おとたん」です。
前回、色々とひどい目にあいましたが、どうにかこうにか無事に病床から復帰できたボクです。
我が家の冷たい雰囲気の中でもなんとか復活できたのは、これもそれも、応援してくれるみなさんの声援あってこそだと思っております。
ですので、この清き「おとたん」に変わらぬご愛顧を・・・って、なんの話じゃ?
まぁ、結果、38℃超えのお熱にもめげず、一度も休まなかったボクは、その週の終わりに別件で一緒に出張した上司に笑い話的にこの話をしたら、
『え?熱あったの?それなら休めばよかったのに・・・』
そう言われ、ちょっと心が折れそうになりながらも、なんとか耐えきりましたとさ。
めでたしめでたし。
そして、今日からは2回目の新人研修である。
場所はじいちゃんち傍のビルの一室。
普通に考えれば車でじいちゃんちまで行き、そこから歩くという通勤一択なのだが、如何せん、新人には自由なんてものはないらしい。
曰く、
『通勤中に何かしらの事故があった場合、責任が取れません。最悪の場合、その場で公務員資格の取り消しまであり得ます。公務員たるもの、公共交通機関を使いなさい。」
とのこと。
なんだろうねぇ、ホント言っていることあほよね?
だって、通勤は仕事じゃないんでしょ?
事故ったところで何の保証も補填もしてもらえないじゃん?
お仕事だから勤務先はコロコロ変えますが、事故っても補償はしません。でも、報告だけはちゃんとしてね?って、ただの野次馬となんも変わらんじゃん。
まぁ、そうは思っても、ボクってさ真面目な子、な訳よ?
反発心はあれでもそういうところはちゃんと守る子なの。
だからさ、ホント致し方なくだけど、今日からは自転車通勤なのです。
・
・
・
え?ビビってる?
な、何をおっしゃる「史たん」さん?
「おとたん」は不正がばれるのをビビッてなぞ、、、いますよ!悪いか!
そうです、そうですぅ、「おとたん」はビビりなのです!
だって仕方がなかろう?
こうはいってもまじめな子なんだからさ。
お前だって、その血をきっと色濃く受け継いでんだからなぁ!覚悟しとけよ!
だからそんな目で見ないでホント。
なんて問答を心の中で繰り広げつつ、くりくりお目目の「史たん」とバイバイしたボクでした。
しかしながら、片道45分の道のりをえっこらおっこら、痛い腰を騙し騙し進む道程はなかなかに清々しいものがある。
幸い、梅雨の中休みのようで降りそうで降らない空模様。
空気はじめっとしているがそれほど暑くはなく、快適といえば快適。
もちろん路面も濡れておらず、虫もいない。
他の人も雨を警戒してか、チャリはボク以外には見当たらないため、サイクリングロードは半貸し切り状態。
悪くない、思わずそう思ってしまうほどのベストコンディション?な通勤路であった。
汗は・・・まぁ、おいておいて朝からとても気分のいい「おとたん」であった。
そんな清々しい通勤路を行きながら、ボクはふと思う。
公務員ってこんなに研修多くて大丈夫なのだろうか?と。
なんか入庁後、2ヵ月に1回は研修をやっている気がする。
しかも、よぅわからん内容と業務に直接結びつかなさそうな内容ばかり。
これは「おとたん」がアホなだけなのか(まぁ、その疑いは多分にあるが)、はたまた別の要因なのか?
まぁ、前の職場の時から企業会計講座やらなにやら見るたびに眠くなっていたわけだから、それに輪をかけて興味の沸かない財政やら、法律やら、行政やら言われたところで、ただただ眠くなるだけってのはその通りである。
とはいえ、職場でだっていまだに何をすればよいのかさっぱりなのだから、寧ろそっちについてのレクチャーをしてもらいたい今日この頃。
OJTとは何ぞや?(あ、それは前の職場でもみんなで言ってたなぁ。丁度OJTやら次世代教育やらを熱く言われ始めた頃に入社した世代だから、その手の心の身に多く巻き込まれたっけ。結果、何が残ったのやらわからず、OJTってただのJOBやんってみんなで残業時間に盛り上がってたなぁ、なんて。閑話休題)
だがまぁ、そう考えると、職場に居ようが研修してようが、眠いばかりの日々を過ごしている訳で・・・
そうか!同じか!ボクはどこに居たって!
きっと、この仕事は眠くなる仕事なんだ!そうに違いない!
ってぇことは、この仕事ボクには向いてないんだよ!絶対そう!
じゃぁ、仕方ないよねぇ。
なんて、自虐の気持ちが、、、あれ?清々しい朝は?
そんな益体もないことを考えているうちに、どうやら研修場所に到着の模様。
場所の不慣れにおっかなびっくりしながらも、何とか会議室には到着し、講師が話を始める。
ボーっとしながら、そのよくわからない講義を聞きつつ、ボクはまた益体のないことを考える。
ホント、思うわ、仕事とは?と。
でもな、「史たん」よ、仕事とは生きていくためには必要不可欠な物らしいぞ?
だから「おとたん」だって仕方なく、毎日心を殺しながら、頑張っているんだぞ?
窓際族として生きていくことになったっていいじゃないか、それだってきっと何かの仕事にはなっているんだから。
あーでも、仕事するかっこいい父親の姿を見せてあげられそうにはない、それだけは謝らせておくれ、ごめんよ、「史たん」。
代わりに家で、家事を頑張る姿をいっぱい見せるから!
それだってきっとかっこいい、親父の背中なんだ。
だから「史たん」よ、「おとたん」の背中を見て大きくなるんだ、、ぞ、、zzz
ZZZ
むにゃむにゃ。。。
はっ
気づくと夕方だった。
あれ?ここはどこ?あたしは誰?
あ、あー、帰るかぁ。
こうして重い腰を上げるボク(あ、いや、違うよ、「史たん」?「おとたん」お仕事ちゃんとしてるよ?こう書いているのはギャグよ?ギャグ?そう心の中で念じながら)。
そして、ビルからでたボクを待っていたのは、濡れそぼった街並みと、暮れかけた空。
そう、帰りは・・・生憎の雨だった。
まぁ、これも予想して、ちゃんとカッパを持ってきている「おとたん」である。
別に、朝出がけに
『「おとたん」?カッパは?』
という鳴き声の、寝ぼけ無表情のカッパお化けが現れた所為で、びっくりして持ってきてしまったわけではないんだよ?
まぁ、それは置いておいて、雨の中のサイクリングもなかなかおつなものである。
ちょっと詩的な表現になってしまうが、ボクは
カッパ越しに伝わる雨粒
指先に触れる雨の雫
そして、耳元で奏でられる雨音のハーモニーを聞きながら
吹きすさぶ風と一体となり帰路についたのだった
本当はあーもぅぅぅ、うっとおしい!
暑い!
進まん!
前見えん!
なんで行きはあんなに快適だったのに、帰りこんなんなん?
酷くない?
ただ、ボクはそんなときのきの紛らわし方を知っている。
そう大きな声で叫ぶのさ。
『あと一粒の涙で~♪伸ばして~♪あの空へ~♪』。
・
・
・
わかるかな?「史たん」?
そうこれが変な人です。
絶対に真似しないように!
でも、大丈夫!雨だし暗いし♪ルンルン♪
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