約束とプリザーブドフラワーと残酷とたった一つの嘘。

約束とプリザーブドフラワーと残酷とたった一つの嘘。

作者 人影

https://kakuyomu.jp/works/16817330660532472702


 希死念慮を抱く東深月は、眠る事ができず時がくると地球の重力が抜け落ち月へ昇って一体化する月人という人種。同じ月人の恋人、夜凍花に置いていかれた彼は不眠症の未和美月と出会い、いじめから救うべく月へ連れて行くと約束する。月人であるからいじめられる彼女を救う術が他にないとわかりながらも、彼女に「生きて」と残して月へ昇る話。


 現代ファンタジー。

 恋愛もの。

 時代性、新奇性を感じる。

 くり返される綺麗さと残酷さの歴史みたいな作品に感じた。


 主人公は、月人の東深月。一人称、僕で書かれた文体。自分語りの実況中継で綴られている。現在→過去→未来の順番で書かれている。また恋愛ものなので、出会い→深め合い→不安→トラブル→ライバル→別れ→結末の流れとなっている。


 女性神話と、メロドラマと同じ中心軌道に沿って書かれている。

 この世界には、眠れない人種が存在する。日本では三十人に一人くらいの割合で月人がいる。夜は眠れず、疲れは月光を浴びれば取れる。だから夜を一人で過ごさなくてはならない。

 月人は、時がくると体から地球の重力が抜け落ち、宙に浮かんで月まで行ってしまう。月人である限り、月の重力には逆らえない事実を受け入れてしまっている。孤独を過ごした夜の数だけ、死への恐怖は掠れていくのかもしれない。月へと昇って、クレーターの真ん中に立ち、そこから月と一体化する。

 主人公の東深月は、月人である。本当は深海と名付けられる予定だったが、月人だったので深月と名付けられる。

 重力がなくなる前から、月人だから周りと違う劣等感に苛まれ、差別的な目を向けられ、学校でできる友達は裏で陰口を言っているのを知っていたし、他人から向けられる善意には見返りが必要なことだって知っていた。人間関係や勉強が面倒くさくなり、生きている実感も気力もなく、生きる意味が分からず、さっさと月にまで上って死にたかった。中学までは誰かと一緒だったが、高校生になって全部捨てた。ただひたすらに、人間関係がめんどうくさかった。

 そんな死にかけだった高校一年の主人公は、暇すぎで夜の公園のすべり台を滑っていたとき、月人で高校三年生の夜凍花に出会う。

 半分までに体重が減っている彼女に、いいなと答えると、月に行きたい理由をきかれる。楽しいことなんて何もないからもう死にたいと答えると、「今日は、月が綺麗だね」と彼女は月を見て、「もし私の重力が逆さになったら。私が、君を月まで連れて行ってあげるよ」と言った。

「私はプリザーブドフラワーなんだよ」出会ってしばらく立った頃、深夜の真っ黒な海が波打っている浜辺を歩きながら彼女が言った。「プリザーブド加工したらその花は、五年とか十年間、枯れることもなくその形を保ち続ける。美しい姿をその身に刻み付ける。それって、とても素敵なことじゃない?」そうかなと返すと困った顔で彼女は笑う。名前の由来を聞かれて「月人だったから。深月になった」「僕なんか、生まれてこなかったらよかったんだ。最初っからなかったことになっていれば、こんなことにはなってなかった」「死にたい」とつぶやくと、彼女に殴られた。互いに殴り、波と一緒にもつれ合う。楽しあったけど疲れてきて、おでこを叩かれて背中から海に沈んだ。彼女に抱きしめられ「深月は、死なないで」と訴えられる。抱きしめかえし「君が月に連れて行ってくれるまでは、生きてるよ」と答えたが、恥ずかしくなって彼女を引きはがすと、羽毛みたいに浮かんでいた。

 高校三年生になった主人公は、都会にある夜の公園で滑り台に寝そべって月をみていた。どれだけ一緒にいたいと願っても彼女は月に連れていかれ、叶うことがない。主人公の重力は半分くらいになっていた。眠れない主人公は月光を浴びながら、夢では逢いたいに人に会えることもあるらしいと思い出し、夢を見ることが出来たなら彼女にあえるのだろうかと考えていると、見知らぬ女の子に話しかけられた。

 不眠症だという未和美月。学校でいじめられていて今日死のうと思ったけど無理そうだったから明日死のうと考えているという。

 かつての自分を見るようで懐かしく思う。重力が半分になったせいか、自殺しようとは思わなくなっていた。凍花を思い出し、「……月が、綺麗だ」それしか出てこず、「もし、僕の重力が逆さになったら――。僕が、君を月まで連れて行ってあげるよ」と口にした。

 美月と会った翌日の深夜、凍花と殴り合い、月に連れて行かれた日のことを思い出す。美月にどんな夢を見るのか訪ね、弾むように夢の話をするのを聞くのは楽しかった。いじめられる夢を見ることもあるといい、だから不眠症なのかと聞けば曖昧に「そんなとこ」とコンポタージュを飲む美月。逢いたい人が月にいる。それを許さないと告げ、「夢を見たら、凍花にも会えるかな」とつぶやくと彼女は答えない。今日も月が綺麗だといえば、美月は寝ていた。

 上着を被せると、くbすじに痛々しい傷、太ももにできた打撲のあと、腕についている縞模様。いじめられている彼女。悔しくて悲しくて「可哀想に」と美月の目から涙があふれる。親指で拭き取るも止まらなかった。

 一週間もすると打ち解け、距離が近くなる。彼女の傷がにマシに増えていく。美月は月人を差別しなかった。そんな優しい美月を救ってやりたい。だが、いじめを止める方法はわからないし、勇気もない。彼女を月まで連れて行って救ってやろうと考える。

 二週間後。月に行った月人は月と一体化する。彼女が真面目に知りたがったので教える。死にたいかと聞かれて別にと返し、生きる理由には月になるためと答えれば「変なの」と言われる。重力は四分の一になっていた。

 その日は新月だった。疲れが取れず集中できない。美月は笑っていなかった。ここではないどこかなら美月も話してくれる気がしたから、海に行こうと誘う。主人公は自分の話、生きる意味がわからず死にたかったこと、死にたい感情は間違ってるはずないんだよと話す。「死ぬことは?」聞かれて、死ぬことも間違いじゃないといえば、美月は「お前なんか死んじまえ」震える声でいう。自分がどんなふうにいじめられているのか、暴言をはかれ、酷いことをされ、相談しても助けてくれず、死なない程度にカッターで首を突き刺してくる。自分で死のうと思ってもできなくて、どうしていかわからないと、胸ぐらを掴み、言い淀みながら吐き出していく。

 彼女を抱きしめてあげたかった。してやれることは何だと考え、死にたいとつぶやく彼女を殴った。彼女の手が主人公の顔を打つ。互いに殴りながら彼女は笑う。殴り合いながら、凍花と殴り合った思い出が蘇る。美月が倒れ、海に沈んでいく。これでいいと思いながら、溺死は一番苦しい死に方だったと思い出し、彼女を波打ち際まで連れて行く。「死なないでくれ……」と呟いていた。「深月が月まで連れて行ってくれるなら、いいよ」美月に生きていてほしくてぎゅっと抱きしめる。

 あの日から、いじめが加速した。重力はもう、十分の一くらい。体重計に乗ると五キロくらいしかない。地球から見放される主人公と、クラスメイトから見放されている美月。似ているような気がした。儚くなる二人は笑いあって過ごし、月に行く日が来た。

 月光を浴びても疲れた取れず、疲労が溜まって圧迫されている錯覚を覚えていく。

 美月に今日だと告げる。風船のように浮かぶも、靴の重さで着地する。抱き合い、いつの間にか瞑ってしまっていた目を開ける。目の前には美月とその足がくっついている地面。振り向くと満月。これ以外に救う方法がどこにあるのだと躊躇い、「生きてよ」本音が出てしまう。絶望に染まっていく彼女。実は月人だったと告白する。「夜の時間だけは、普通の人になりたかったから! 私が月人じゃなかったら、そもそもいじめられてなんかなかったから……」「時々寝落ちしたふりしてたのも全部嘘! 深月を騙してただけ! どうせ月に行くからさ……、連れて行ってよ……!」

 これ以上生きて何になるのという彼女。主人公は天井にぶら下がっているみたいだった。

 辛いままだとわかるけれど、生きていてほしい、美月の未来が幸せなものなんだと信じてしまい、「生きて。生きて。生き抜いて。それで、幸せになって」彼女を引き剥がし月へと落ちていく。

 彼女はどうなるのか。無責任なことをいった。もっと勇気があれば連れていけたのか。誰か寄り添ってくれる人がいたらいいな。

 月にたどり着き表面をさまようと、巨大なクレーターに砂になりかけている凍花がいた。気持ちよさそうに死んでいた。自分お洗濯はこれで良かったのかもなぁと思い、その場に倒れ込み、意識が遠くなるのだった。


 月人の謎と、主人公に起こる様々な出来事の謎が、どのように関わっていくのかを描きながら、世知辛い世の中を生きる人生の縮図を描いているように感じる。


 わからないことがわかること、自分と関係があること、自分にもできることが書かれていると、読み手はある種の感動を覚えることができる。

 月人についてなどは読み進めていくとわかっていくし、登場人物たちのように生きていたくないと考えたり思ったことがある人は、自分事のように捉えることができるし、やられたらやり返すことは自分にもできると思えることで、人生は戦いだし、やられっぱなしでは生きていけないことを。登場人物の体験を通して気づきを得て、普遍的に落とし込んでは身をもって知ることができる。

 こういう部分が、いいところだと思う。


 それぞれの場面を具体的に描いているのもいい。

 起承転結で、いつどこで誰が何をどのようにどうしたのか、五感を意識した書き方や比喩を使い、主人公の心の声や感情の言葉、表情や声の大きさ、動作や仕草などを入れて想像しやすく、感情移入できるのもいい。

 

 客観的な状況説明の導入からはじまり、夜の公園で美月と出会ってから主人公の主観で書かれる本編、客観的視点からのまとめの結末という文章のカメラワークが意識されている。


 書き出しは「ずっと、月を見ていた」と、凡用ではあるものの、作品全体の象徴にもなる核心部分に触れたはじまりは、月の重力のように読み手を先へと引っ張っている。

 会話文からはじめるのは定番ではあるものの、会話もない状態ではじまる冒頭は、作品にもよるけれども読み手が飽きる事も考えられるので、早めに会話をさせて、主人公がどんな人物なのかを読み手にわかってもらう必要がある。そういう意味では、本作の書き出しは良かった。

 遠景で月を、近景で周囲の星空を描き、「きっと、星だって一人でいるのが好きなんだと思う。誰かに繋がりを求めることはなく、ただ、自分が自分であり続ければいい」と心情を語り、自分の気持ちをも吐露して、読み手の胸に届けていく。

 読者に興味をもたせ、さらに先へと導いていく描き方は、夜の公園の静けさも感じさせるほどに静かな冒頭は、雰囲気もよく書けている。


 月人は人種とある。人種とは、比喩的で地位や階級、思想などで区分されるものなので、遺伝ではない。生まれたとき深海だったのに、月人だとわかり深月になったと書かれている。

 月人とそうでない者と区別できる外見的特徴があるのだろう。凍花は「新月のような、優しい黒色の髪をした女の子だった」とある。黒髪が特徴としては弱い気がする。月人ではない人間が登場していないので比較もできない。見た目ではない特徴から考えると、眠る事ができない点が考えられる。

 おそらく、赤ん坊の時から眠らないのだ。だから、月人だと見分けることができたのだろう。


 月人はなにかしらの比喩だと考える。

 シンプルにいえば、現実世界にもある生まれついての差、違いであろう。

 現実でがみんな違い、ときに羨ましくもあり、その気持ちに折り合いをつけるのが厄介に感じて生きている。なのに、月人という異なる人種を登場させ、さらに厄介な世界となっている。

 でも普遍的で、自分と他人は違う事実、他人との関わり合い方、人間関係の表現としての月人であり、異質なものや自分と違うもの、異質なものは不安を生み、やがて憎しみとなって対立してしまう現実世界のことをも描いているのだろう。

 主人公が頑張るくらいなら死んでしまいたいと思い、美月がいじめられていたように、生きていたいと思えない気持ちを、少なからず抱えている現代の十代を象徴しているとも考える。

 十代に限らず、大人も対象に入るだろう。

 だから「大抵の月人が、三十歳を迎えずに月に行くことなんて知ってる」と表現されている。

 二十代を考慮に入れているのだ。

「いじめが終わったら? それまでに生きていたら? まだ、希望があると思う」と書かれているように、学校のいじめが終われば生きていけると考えているのだろう。

 そういう人もいるかも知れない。

 あまりに酷いいじめにあった人で、自殺せず大人になれても、死んでいないだけで、生きていない人生を送っている人もいる。

 高校のいじめが終わっても、大学のいじめ、社会人のいじめが待っているかもしれない。

 三十過ぎでも、生きたくないと思っている人もいるだろう。

 だけど、三十はいつ死んでもおかしくない年齢に入るので、本作で描きたい内容の対象外にされていると考える。 


 主人公をはじめ、凍花、美月の三人は対になっている。

 凍花が高校三年生のとき、主人公は高校一年生。

 主人公が高校三年生なら、美月はおそらく高校一年生である。

 主人公の体験を通してみたとき、たとえば月に行きたい理由を聞かれて「『月が綺麗だから』と答えていたら、僕たちの関係は変わっていたのかもしれない。それを君が告白だと受け取って、君が死ぬまでの、恋愛を楽しむ道もあったのかもしれない」と思いながら死にたいと口にすると彼女が「今日は、月が綺麗だね」といったのは、主人公が同じ状況になったとき凍花を思い出しては、他に言葉出てこなくて「今日は、月が綺麗だね」を言ったように凍花も同じ気持ちだったのがわかる。

 死にたいといったら凍花に殴られ殴りあったように、美月に対して殴るなどをくり返すのも、同じこと。

 凍花もまた、先に月へと連れて行かれた誰かを思い、その人と体験したことを主人公にしたと想像ができる。

 そう考えるならば、「この時の凍花とはもう恋人同士だったから、何も恥ずかしくはなかった」とあるけれども、そう思っていたのは主人公側だけで、凍花としては、主人公が美月に対して救って上げたいと思ったようにみていたのだと推測できる。

 主人公が恋人だと思ったのは、凍花が「今日は、月が綺麗だね」と言ったからだろう。

 夏目漱石がアイラブユーの翻訳として言われている俗説を聞いて、彼女からの告白と受け取ったと邪推する。

 同じように、美月も主人公の「今日は、月が綺麗だね」の言葉を受けて恋人と認識しているから、死なないでと言われて「深月が月まで連れて行ってくれるなら、いいよ」といい、月へ行く日に生きてと言われて「いやだいやだいやだあああああ‼」と主人公にしがみつくのだ。


 まるで儀式のように、月人の彼女彼はくり返している。

 月をモチーフにしているから、と考える。

 月は一カ月かけて満ち欠けをくり返しているので、月人である彼らもくり返すのだ。

 でも、どうしてそんな構造なのか。

 人は自分の物差しや価値観で相手を推し量る。相手の立場で理解しようとしていなかった。それは主人公も同じで、凍花が「月が綺麗ですね」といい、なぜ殴り、どうして死なないでといったのか。自分が彼女の立場になってくり返す姿を描くことで、「いつか分かり会える希望に甘えて、何もせずに時をくり返してはいけない」ことを伝えたいのかもしれない。

 殴り合う場面は、まさに分かり合おうと努力の比喩ではないか。 


 コンポタージュから、季節は冬かしらん。

 自販機でホットが増えるのは十月から。少なくとも十月以降を舞台にした話と考える。


 凍花が「深月は、死なないで」といい、主人公が美月を救うには月に連れていくしかないと思いながらも「生きてよ」と口にしたのは、月に連れて行かれる状態にあったから。

「まるで、天井にぶら下がっているみたいだ」「体が吸い込まれる。落ちていく」とあるように、主人公には足場がなく、崖からぶら下がっているような状態にあるのだ。

 そんな状態で、相手から「連れて行って」といわれても、崖から落ちれば確実に死んでしまう。自分はもう助からないから、せめて君だけは生きてほしいと思う状況だからこそ、「生きてよ」と本音が出たのだろう。

 今から死にに行く人にとっては、たとえいじめられていて辛くとも、現実世界には希望がある場所にみえる。だから、連れていけないし、生きてほしいと願って振りほどくのだ。

 そもそも、靴の重さで飛び上がれなかったのだから、体重に変化がない美月を月へ連れて行くことは不可能。

 彼女から重力がなくなるのは高校三年生と思われるので、彼女が軽くなるまでは連れていけないと考える。

 どのみち、彼女を月へは連れていけなかったのだ。


 片思いを描いているのかもしれない。

 言葉どおり誰かに思いを馳せ、好意を抱き、夢を重ね、憧れや応援、推し、追っかけなど、誰もがなにかに片思いをしている。対象となる相手に惹かれても、大多数は叶うことなく報われない。

 恋い焦がれ続けるからこそ、生きる糧にもなる。

 また、実らぬものに執着するあまり身を滅ぼすこともある。

 それが幸せかどうかは人それぞれ。

 そんなようなことも、本作では描きたかったのかしらん。


 読む前は、長いタイトルだと思った。読み終わった後も、長いと思った。それでいて、人生の縮図を表しているようにも感じられた。

 人生なんて。約束とプリザーブドフラワーと残酷とたった一つの嘘でできている。単純にいい切れるほどの世界を、主人公たち月人は生きている。それは本作だけでなく、読み手である私達の世界も同じかもしれない。

 何かしらの約束をし、五年や十年美しく素敵なことがあって、残酷で、一つと言わずたくさんの嘘にあふれている。

 ひょっとしたら、誰も彼もが月人かもしれない。

 そうであるならば、生きている間に、生きたくないという人を一人でも減らす努力をしたいものである。その約束がたとえ残酷な嘘になろうとも。人は、どう死んだかではなく、どう生きたかが大切なのだ。主人公のように、自身の人生の選択はこれで良かったと、死ぬ間際にいいたいものである。

 


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る