第13話 九月十四日(水) 袴男子ー2

 朝練の彼が休むことはなかった。雨の日も晴れの日も、朝、弓道場に目をやると、そこにいた。いったい何時から練習しているんだろう? 他の人は一緒に練習しないんだろうか? 何年生なんだろう? ちらりと疑問が頭をかすめることもあったが、彼の気迫漂う射を見ると、いつも私は満足して教室に入るのだった。

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