僕がこの物語を読み終えて最初に感じたのは、感性が迸っているという事。
瑞々しい筆者様の想いが、文脈に弾ける様に溢れています。
僕は最初にこの物語を理詰めで読んでいました。でもずっと違和感を感じていました。それは自分の中の心の声が「違うよ」ってずっと囁いていたのです。だから途中から読み方を切り替えて、感覚に身をゆだねる様に読んだのです。
すると、ぶわっと見えてきました。
甘酸っぱいんです、筆者様が懸命に書き切ろうとしている不条理があって、それはとても切ない。でも大粒のなみだを流しながら必死に笑うみたいに、それはかけがえのない大切なモノを守ろうと、懸命に、懸命に、頑張っている。
僕はちょっと驚かされました。
ヒロインがある行動を取り、そんな所まで必死になるのかと驚愕しました。
そんな表現はあまり考えた事がない描写です。そんな領域まで深く想いが込められているのかと、驚かざるを得ませんでした。
僕は決して優れた書き手ではありません。でもある程度は表現と言うモノを、日々学びながら書いてます。それでも驚いちゃう事があるんです。
これはそう言う物語。
この瑞々しい感性が弾けまくる切ない物語。感受性をフルブーストされて読んで見て下さい。懸命な想いに身が震える瞬間を味わう事になると思います。
お勧め致します。
原石に秘められた美しさを感じる様に、この物語を愛して下さい。
宜しくお願い致します。