攻めるつもりでなくとも攻めざるを得ない

本作に並ぶのは、つま先から頭上まで屈辱と劣等感に浸かった二十首の俳句。

何故にここまで攻めるか、と思われるでしょう。それはのうのうと生きる人の考え。ただ生きているだけで攻めざるを得ない人がいるのです。

生きることそのものが塩漬けの山椒を囓るような、甘みが極めて少ない日々。日々をそのまま述べれば世間では極めて攻めた表現となります。そのような人が世にはいるのです。

何を怖じ気づきますか。俳句を二十句読むだけですよ。生身で受けることに比べれば…… さあ、一時の疑似体験をどうぞ。