苦しみを不協和音に

「きっと読者諸兄はボクの正体に気付いている事だろう。透き通った探偵もどきの灰燼に思うことなんて皆同じだ。だが、ボクは辞める気はない。だって、こんな事はボクにしか出来ないのだから。云うならば神殺しだよ。探偵を司る神をボクは完璧に拒絶する。完膚なきまでに破壊する。そうさ。ボクは操り人形の外側にいる怪物なんだ。だからこその探偵もどきの灰燼な訳だ。諸兄は軽蔑するだろうがボクは全くもって愉快極まりないんだ。殺人を振り撒いてる奴らに一泡吹かせる為ならなんだってする。探偵って奴はそういうモノなんだワトスン君」


 『斑鳩烏悠の想像』わたしが描いた幻想。苦しみなき狂騒。寄る辺なき遁走。


「あなたが起こす全ての事象を私は見届けるから。だから、達成してね。“著者殺し”を」


 この瞬間。“斑鳩烏悠”は産まれた。

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