第3話元30代無職現偽勇者、身バレの危機
前回までのあらすじ
王国最強魔導師レオンは、勇者を召還するも詠唱を間違え勇者ではなく30代無職男(丸岡隆史)を召還してしまう。召還に失敗したことが国王にバレれば処刑されかねない崖っぷちに立たされたレオンはこの無職男を勇者に仕立て上げることを決意したのだった。
ここは王宮内の一室、勇者召還の儀をなんとか乗り切ったレオンは間違って召還してしまった30代無職男、丸岡隆史に事の顛末を説明していた。
レオン「つまりはですね、召還してしまったので勇者になっていただきたく…」
丸岡「断る!何でこの超高学歴高IQの私が肉体労働などせねばならんのだ」
レオン「しかしですね…この国の危機を救っていただきたく…」
丸岡「断る!何でこの私が他人の為に労働せねばならんのだ」
レオン「しかし、国王はそれなりの報酬は支払うと言っておりましてですね…」
丸岡「何?それを先に言え、言っておくがこの私は安くないぞ」
レオン「本当ですか!希望の額をお支払いすると国王は言ってます!やっていただけますか?(召還前は無職だったらしいのに何言ってんだこいつ)」
丸岡「うむ、契約成立だな、これからは私の部下としてしっかりやりたまえ」
レオン「はい、これからよろしくお願いします!(だから何でこの無職はこんなに偉そうなんだよ)」
レオンは何とか引き止めに成功し、丸岡に戦闘訓練を施すことにした。
レオン「とりあえず魔法を覚えいただきます、とは言っても私の言った通りに詠唱していただければすぐに出来ると思います」
丸岡「うむ、この超高学歴高IQの私ならすぐに覚えられるだろう、やってみせろ」
レオン「はい、では私になぞってくださいね(こいつは何回この話をするんだ?)」
レオン、丸岡「〜〜〜〜〜〜←一緒に詠唱をしている」
……
丸岡「何も起こらないぞ」
レオン「えっまっまさか⁉︎…ちょっと身体を見せてください」
丸岡「おっおい、なんだよ??」
レオン「まっマジか…魔力が全くないぞ…」
丸岡「はっ?何だ魔力って?」
レオン「えっいえ生まれつきあるものでは…?」
丸岡「は?そんな訳の分からない力なんかあるわけないだろ」
レオン「…(いやいやマジかよ、魔法使えないんじゃどう考えても勇者とか無理ゲーやろ)」
レオン「すいまん、ちょっと無理かも知れないです…」
丸岡「は?ふざけんなよ!!報酬はどうなるんだよ!!!ちゃんと金は払ってもらうからな!!!!」
レオン「すいません、ちょっと考えますので今日の訓練はここまでにします…(よりにもよってとんでもないのを召還してしまった…)」
この世界の2代戦技である剣と魔法、その両方に全く適性のない男を召還してしまったレオンは途方に暮れていた。
レオン「(ただでさえ間違った人間を召還してしまった挙句、召還した男が全く使えないと知られたら本格的に王様に処刑されかねない、何とかしてこの事実を隠蔽する方法を考えねば、しかし剣も魔法も使えない人間をどうやって…)」
??「あの〜レオンさん〜すいません〜」
レオン「すいません、今考え事をしてるので後にしてもらえませんか?」
??「それは失礼しました〜では、手短かに済ませますのでちょっとお耳をよろしいですか〜」
レオン「どうぞ、手短かにお願いしますね」
……
??「あなたが召還した男って、勇者じゃないですよね〜?」
レオン「……………(あかん、俺終わった…)」
To be continued ……
30代無職、異世界へ行く @cyunjuan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。30代無職、異世界へ行くの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます