第4話 ハンバーグ

ケイさんは今日も料理をつくる。

今日はハンバーグをつくることにする。

ハンバーグ、好きだけれど自分でなかなかつくらないものの一つ。

ケイさんはレトルトやマルシンのハンバーグでも十分満足してしまう。けれど、たまには自分でつくってハンバーグも食べたくなる。

まずは玉ねぎとピーマンをみじん切り、にんじんはすりおろして耐熱ボウルに入れる。炒めるのは面倒くさいのでレンジでチンをしてしまう。

子供の頃のケイさんの家のハンバーグには、これらが入っていた。

ピーマンやにんじんが苦手だったという記憶はない。

苦手だったかもしれないけれど、今は普通に食べられるしどちらかと言えば好きな野菜になる。

とは言え、ピーマンやニンジンが入っていてもハンバーグの味はそれほど変わらない気もする。

よくよく考えれば今つくるハンバーグに入れる必要はないかもしれないけれど、ハンバーグをつくるときはピーマンとにんじんも冷蔵庫の中にあるか確認してしまうし、なければきっと買ってつくるだろう。これからもそうやってつくっていくのだと思う。

ハンバーグをつくるのに躊躇する理由にひき肉をこねる工程がある。

手が汚れるのも混ぜたボウルを洗うのも大変だからだ。

何か良い方法はないかなと考えてポリ袋の中で混ぜることにした。

掌の熱がひき肉に伝わるのもよくないらしい。

ポリ袋に入れることで、手も汚れないしひき肉をできるだけ冷たいままこねることができている気がする。

100回くらいこねて牛乳に浸していたパン粉と冷ましておいた野菜のみじん切りをいれる。

卵は黄身だけ入れる。

量的に全卵だと多いので、白身は残しておく。

そう思って、黄身だけ取り出すためにざるに卵を割り入れたら黄身が崩れてしまった。そのまま白身と一緒にボウルに落ちそうになってしまって、慌ててスプーンで黄身だけすくって救出する。あぶなかった。

全部を袋の中でまんべんなく混ぜたらそのまま冷蔵庫に入れておく。

焼くときに取り出して成形してフライパンで焼く。

肉汁があふれる作り方とかいろいろあるだろうけれど、ケイさんにとって肉汁よりは中まで火がきちんと入っていることが大切なのでとにかく焼く。

両面焼いて、水を少し足して蒸し焼きにする。

余った白身はスープにする。

冷凍コーンと白身に一つ卵を足して溶き卵にしてスープをつくる。

中華スープにしようと思ったら、中華の素がなかった。

代わりにコンソメスープでつくることにする。

コンソメでもきっとおいしい。

ハンバーグとスープで今日の料理へのやる気は終了なので、あとは昨日の残りなどをだしてご飯の用意は終了。


【今日のご飯】

ハンバーグ

白ごはん

トマト

コーンと卵のコンソメスープ

たらこ

明太子

塩豆

冷凍野菜の煮物(昨日のあまり)

小松菜のお浸し(昨日のあまり)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ケイさんは今日もご飯をつくる 綿貫 桜 @watasakura

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ