神について考える良い機会、それを与えてくれる小品として良いものだと思いました。そして、こうした前提その物が無いのだと知らしめる逆説的なポジションと成っている。因みにそれでもこの路線で考えなければならないなら、全ての人の希望が叶う世界線(パラレルワールド)に分かれる、と言ったものを望みたい。ならば争わずに済むのだから。
神様に願掛けをして叶わなかったことが山ほどある。「やはり神様などいないのだ」と悟ることもあった。「神様の役立たず」と憤ることもあった。 神様は誰のことも平等に見ている。が、見ているだけで全く手を差し伸べる様子はない。 なぜ、味方をしてくれないのか。その答えがこの作品である。 読み終われば、「ああ神様、今まで叶えてくれなくてありがとう!」と不思議な安堵を覚えることだろう。 叶ってしまったのなら、黙って祈るしかないかもしれない。