あるところに頭脳明晰で容姿端麗で品行方正。まるでお伽話から出てきたのではないかと言われるほどの完璧な女の子がいました。
まさに白雪姫。
そんなヒロインを、多くの読者の皆様もお好きだと思います。
でも、そのヒロイン像が作られたものだとしたら。
作られた表情ほど、息苦しいものはありません。
そして、作られた表情ではなくて、素の「白雪姫」と向き合ってくれる人がいたら。
そんなの嬉しいに決まっている。
王子様として「持って」なくても良い。
本当の王子様ってね、たった一人のお姫様のために、しっかりと向き合える人なんですよね。
平凡で当たり前だけど
その子にとって特別なら
それは、たった一人の王子様。
「白雪姫はめんどくさい」
と言いながら、本当に必要と感じたら
面倒くさがらない。
これは、逆に考えると
一人の女の子にとっての
王子様の物語。
純愛を求める方にこそ読んで欲しい一作です。