第20回 聞き込みは美容院を狙う!~私はいぶし銀~

正月モードが落ち着き、そろそろ職場や学校に復帰する頃でしょうか。

(年末年始も働きづめのかた、お疲れ様です!)


週刊誌にも合併号休みというものがあり、正月はゆっくりできます。

むしろ、週刊誌はあまり黒字にならなくなってきているようで、2か月に1回くらいは合併号休みがあります(つまり、以前より休刊が多いという意味です)。

このご時世、どの業界もせちがらいですね。


さて、今回も小説『パパラッチ』に関する裏話を書きます。

こちらのページで↓美容院に聞き込みをしています。

https://kakuyomu.jp/works/16817330667813140300/episodes/16817330667815418528


事件などがあって周辺に聞き込みをする場合、知らない土地に行くことになります。

ターゲットの周辺の住宅はもちろん、商店街などにも聞き込みをするのですが、私の経験則では、美容院では高確率で収穫がありました。


説明するまでもありませんが、周辺住人はその美容院を利用している可能性が高いし、行けば少なくても1、2時間は美容師と話をするわけです。

情報が集まらないわけがありません。


それがわかったのは、たくさんの人に話を聞いて回ったからです。

実は、何を隠そう、私は「いぶし銀」と編集者さんたちに呼ばれていました(笑)。


とにかく愚直に、言われた範囲を聞き込みました。靴をすり減らす刑事と同じニュアンスで呼ばれていたんです。


営業職のかたは想像しやすいと思いますが、エリア総当たりといっても、サボろうと思えばできますよね。


そうする記者も、おそらくいたと思います。

でも私はサボりませんでした。


なぜかと言えば、私の武器は、愚直さしかなかったからです。

他の記者のように話術もないし、ネタ元も多くなかった。

なら、足で稼ぐしかなかったわけです。


いつも聞き込みでそれなりに収穫はありました。

だから編集者さんたちの評価は悪くなかった。


……けれど。


今思えば、危ない橋を渡っていた気がします。

ひたすらピンポンをしまくるわけですが、

(本当に迷惑をおかけしました。すみません……)


少なくない頻度で、「玄関に入っておいでよ」という感じで、中に招き入れられました。


みなさん、情報を話すところをご近所さんに見られたくないとか、寒いから中に入れてあげようなどの親切で、中に入れてくれました。


でも世の中、親切な人ばかりじゃありませんよね。

みんな善人なら、犯罪はこんなに起きません。


もし悪い人に当っていたら……と思うと、ゾッとすることがあるんです。

なにせ、密室に2人きり、という状況もよくあったからです。

当時はまだ若くて、ガムシャラで、浅慮だった(苦笑)。


いま無事でいることに感謝して、いつか世の中に貢献できたらなあ、なんて考えております。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る