第14回 情報屋って本当に存在するの?

毎日更新中のパパラッチ小説で、情報屋について触れています↓

https://kakuyomu.jp/works/16817330667813140300/episodes/16817330667814085637

(前回と同じページです)


刑事ドラマなどで、「情報屋」が登場するシーンを見たことがあるのではないでしょうか。

路地裏で、もしくは公園のベンチで背中越しに、情報とお金を交換する――。

本当にそんな商売があるのでしょうか。


私が芸能記者をしていたとき、まさに「芸能人の情報」を生業にしている人に会いました。

冬だったのですが、全身ブランドでかためて高級な毛皮のコートを羽織った、20代前半くらいの瘦せ型の男性でした。


そのリッチな服装が、なんとも似合ってない!


チグハグな印象と「情報屋」という職業に、私は仕事そっちのけで、情報屋さんに興味津々です。

その日、情報屋さんの情報で芸能人の追跡に成功したあと、質問攻めにしました。


――なぜ情報屋になったの?

「アイドルが好きで、アイドルのいそうな店を毎日、巡回してるんだ。それをAさんに話したら、謝礼を渡すからアイドルを見つけたら連絡が欲しいって」


Aさんというのは、パパラッチのカメラマンです。

こうして彼は、Aさん子飼いの情報屋になったとのこと。


超アイドルオタクの彼は、アイドル探しが趣味で、それが仕事になったわけです。

元々はフリーターで、オフの時間にアイドル探しをしていたようですが、情報がお金になるのでフリーターを辞めて、朝から晩までアイドル探しの日々。

それが苦じゃないというのだから、生粋のアイドル好きです。


ただし、男性には興味がないため、女性アイドル限定の情報屋でした。


――どれくらい稼げるの?

「かなり」


詳しい金額は本人も把握していないようですが、全身ブランドの理由はわかりました。

いくら使っても増えていくそうです。都内のお高いマンションにも引っ越したそう。


長時間アイドルを追跡していたので心身共に疲労しており、成功したことだし追跡チームでちょっとお茶休憩をしよう、という話になったのですが、情報屋の彼は「アイドルを探したい」と去っていきました。

ストイックというか、タフというか……。


彼は今、なにをしているのでしょうか。

とても気になります。





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