チーズの盛り合わせ(バフォメット、バロメッツ、ミノタウロス):チーズも難しい

 チーズが好きだ。

 だが、私が子供の頃、チーズと言えば6Pチーズかキャンディみたいな包装をされたもの、粉チーズ、パンの上に乗せるとろけるチーズくらいしかなかった気がする。

 だから、チーズフォンデュもラクレットも本やアニメの中の存在でしかなかったし、塊のチーズというものもなんだかわからなかった。


 だからチーズにまつわる失敗も多い。


 丸いチーズを包む赤いろう、もちろん食べたさ。だって、ボンタンアメのオブラート剥がして食べたりしないじゃないか。同じようなものだと思ったんだよ。

 ケーキの一種じゃないかなとかすました顔で適当なこと抜かしたらチーズが出てきたこと(注)もあったさ。


 それはさておき、たまに立ち寄ることがあった某国は農業大国でもあって、チーズも日本に比べれば安い。

 だからマルシェで紙皿に乗ったチーズ盛り合わせとかよく買った。

 ワインも安かったので、それとあわせて食べたりした。

 食べ合わせとかマリアージュとかは一切わからないが雰囲気が大切である。だいたい、私はノリで生きている。


 ただ、やはり色々と小皿にのっていてもそれが何かわからないと寂しくなるときもある。

 また、少し小洒落たことを知っているとモテるのではないかと考えてその習得に躍起になるという悪癖を私はもっている。

 (さすがに最近はそんなことしたって誰も褒めてくれねぇよと心の中の老成した自分がツッコミをいれるのだが、心の中のバカは大きく強く、大抵の場合、心の中の老賢人の忠告は無視される)


 だからチーズの事典的なものを買ってみたりした。

 まったくもっておぼえられなかった。

 しばらくはチーズを見かける度に事典で調べてみたりもしたが、程なくして飽きた。


 うまけりゃいいじゃん(開き直り)。


(注) cf. 「フロマージュ:外国語と料理」https://kakuyomu.jp/works/16817330657029655846/episodes/16817330657029887770

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