なぜか感動するデザート盛り合わせ:甘味と笑顔
今もあるのか知らないが、男性だけでは入れないお店というのがあった。
雰囲気的に入れないとかいうのではない。バカは無敵だ。その手の空気を読んだりなんてしない。
ホテルのケーキビュッフェに学ランで行ったことだってある。
上品な奥様方にまじって立つ学ランの一団。バカの一人がベルトを緩めながらルールを決める。
「一人ノルマ一〇個以上な、それ未満のやつ、わかってるな」
ごめんなさい、雰囲気を壊してしまって。
でも、ケーキを苦しくなるまで食べたかったの。
ここでいう男性だけでは入れないというのは、本当にそう明記してある場所だった。
男連れはオーケーだが、男単体あるいは男複数体では入れない。
犬連れオーケーのお店であっても犬だけで入れないのと同じようなものだと考えれば良い。
こういう店は利用させてもらった。
たしか女の子をデートに誘いたい時にその手の話を出したおぼえがある。
それは成功したわけで、いつもモテたいと思いながら外してばかりだった私にしてはよくやったほうなのではないか。
綺麗なプレートに盛られたデザート盛り合わせ。
ソースがとても綺麗だったはずだがよく憶えていない。
君の笑顔を見るのに忙しかったから。
やめて。通報ボタンを押すのはやめて。気持ち悪いからといって通報ボタンを押さないで(注)。
ちょっと甘酸っぱい思い出に浸ってみたかっただけなの。
注:注意してくるなんて偉そうで気分悪いというクレームをもらってから私の被害妄想は激しくなった。好き勝手いいやがってちくしょー。デート、就職活動、結婚式すべてでう◯ち漏らすように呪いかけたからな!(なお、いつか、呪いはかけた本人に帰ってくる。人を呪わば穴から漏れる)
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