鉢肴:野外で焼き物

 以前、料理は煮るのが面倒くさくなくて好きと書いた(注)。

 実は外に出ると一変する。

 焼くの大好きになる。


 たまにキャンプに行くことがある。

 キャンプ飯で鍋を使うことは今のところあまりない。

 とりあえず焼いておけば良いんだろみたいな感じになる。


 最初のころは張り切って色々な肉や野菜を買い込んでいった。

 食べきれないし、無理して食べて腹を壊すしさんざんであった。

 結果として、量も減らし、網もずいぶんと小さくした。


 分け前の肉をもらった犬たち(彼らにはキャンプのときにかぎり、肉が配給される)が静かになるころ、私はぼけっとマシュマロを焼きながらコーヒーを飲む。

 

 そして、テントに潜り込む。ティピーは設営がしやすいので好きだ。

 なお、そのテントは建てようとするたびに次郎丸(仮名)が聖水で祝福マーキングをおこなう。弱い獣はこれでやってこないだろう(猿の群れと遭遇したけど)。というか、やめろよ、寝床なんだよ。

 テントの中では普段とは違う場所でテンションのあがりきった太郎丸(仮名)が目を輝かせながら私の足にしがみつきマウンティングをはじめる。おい、やめろ、テントが壊れたらどうするんだ。

 お洒落に決めようとしているの台無しである。


注:「スープ:煮る煮る煮るね」

https://kakuyomu.jp/works/16817330657029655846/episodes/16817330657029715492

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