トパーズの友愛

トパーズの友愛

あんまり思いつめるなよ？

せっかくの良い顔が台無しだぜ？

ほら、顔上げて？上向いてみろよ。

…そう、空見上げてみな？

永遠に続いているかのような、綺麗な青空。

こんな空見てるとさ、お前が今悩んでいる事とか、考えてる事ってさ。すっげー小さい事だってなっちゃわない？

考えるなとは、言わないよ。考えて、悩む事で、人は強くなっていく。

決めるのはいつだって自分自身なんだ。他人に決めつけられちゃいけない。

そんな生き方、苦しいだけだろ？自由の無い生き方なんてさ。

それだと、お前の心が死んじまう。

経験は一度だけじゃないんだ。

色んな事を積み重ねて、自分の糧にしていく。

…ん？そりゃあ、俺にだって怖いものの一つや二つはあるさ。

失敗もするし、泣いたりもする。だから、俺も常に悩んでる。

探し続けてるんだよ。ずっと…

自分自身に何が必要なのか？ってね。

心境がコロコロ変わっていくし、不安定なんだよ。いつも…。

ストレスだって、毎日少なからず溜まっていく訳だし、落ち込む日もあるわけ。

世界から俺一人居なくなった所でさ、居なくなった事に気づく奴なんて、一人居てくれたら、すげーなって感じでさ。

そういう時に、ふと、見上げたわけよ。空を…。

相変わらず、綺麗な空でさ。吸い込まれそうになったんだよ。

溜まりに溜まっていた、俺の中の何かが、青空に持っていかれるような感じがしてさ。

…何か、どうでもよくなっちゃったんだよな。

ちっぽけな事で、グダグダ悩んでてもしょうがねーな。って、

その頃からかな？そういう風に考えるようになったのは。

…強がりだって？

ハハッ！そうかもな。

けど、そう思うようになってから、不思議と心が軽くなったんだ。

手が届く範囲の事を一生懸命にこなす。

届かないものを無理に掴もうとすると、今あるものさえも、手から溢れて零れちまう。

隣にいる友達の笑顔を守る！

…これが、今の俺の目標…かな？

な？

…だから、俺に話してくれよ。

お前の心で燻っている何かを。

言葉にして伝えてくれ。

逃げても、それは、その時だけだ。

後からまた、お前に帰って来る。

そんな事繰り返すのも、辛いだろ？

涙で濡れた顔は、もう見たくないんだよ。

だからさ、ちゃんと…

お前の言葉で、教えてくれ。

安心してお前が寝られるようになるまで、話聞くし、相談にのるよ。

……お節介かもしれないけど！

乗り掛かった舟だ！大船に乗った気持ちで俺を頼れよ！

お前の友人として、さ。

……とまぁ！俺の話はそんな所だ！

…今すぐには、話せないだろうから。

落ち着いて、頭ん中整理して、話せるようになったらで。

…日が傾いてきたな。そろそろ帰るか、一緒に。

どうせなら、寄り道しながら帰らないか？

普段通らないような小道とかさ、気になってた店に寄ってみたり。

…ん？迷わないかって？

うーん、迷うだろうな。

でも、平気だろ？

一人じゃない。二人で帰るんだから。

不安や怖さは半分こにできる。

…だろ？

ほら、帰ろう。

…真っ暗だな。

ハハハッ！こんなに暗くなるとは思わなかった！

そうだよな、もう１１月なんだもんな。

…！見てみろよ！空！星があんなに…！綺麗だなぁ…。

向こうから見たら、俺達、すっげー小さい生き物なんだろうな。

つーか、見えるのかな？あんなに離れてるのに、

目で見える位の大きさなんだろ？星って。

そう考えると、本当、小さいよな。俺達…。

もし、さ………

いや、何でもない。

闇があるから光がある。そして闇から出てきた人こそ、本当に光のありがたさが分かるんだ…。

ん？急にどうしたって？とある作家の言葉。

とある友人に向けて、無性に伝えたくなって、言っただけさ。

別に気にしなくてもいいよ。

夜空に感化された、俺の独り言って事で。

…来週？特に何もないけど？どうした？

理由もなく会いたいと思うのは、いけない事だろうか…だって？

なんだそりゃ。会いたいから、会う。これ以上に必要な理由なんて、あるのか？

何なら、毎日だって会ってもいいくらいだぞ？俺はな。

連絡もしたい時に、気軽にかけてくれよ。

時間とか関係なく。

…あ、寝てて反応遅れるのは、分かってくれよ？

でも、ちゃんと返すから。

…え？

ヒーローみたい？

アハハッ！なれるかな？お前のヒーローに。

…そうなれたらいいな。

脇役でもいいぞ？！ヒーローじゃなくても、

お前の事を、後ろから見守り、支える影役者！！

って…なんか、カッコ良くない？

でも、まぁ…これだけは言える。

俺はお前の一番の友達だ。

これかも、なんでも話し合える、そんな仲でいような…？