第4話 七瀬結衣
翌日、学校が終わると私と春香は事務所に向かった。
「それで、君の芸名なんだがね」
「はい」
「【七瀬 結衣】というのはどうかな」
「ななせ ゆい、いいと思います」
「ありがとう。実はこの名前には理由があってね。
社交的と新しい人生を始めるという意味を込めて
【七瀬】という名前にしたんだ。
【結衣】という名前は【結ぶ】という漢字を使うのがポイントだね」
「素敵な名前をありがとうございます。大切にします」
それからしばらくした後、私と春香はデビューに向けてレッスンを開始した。
ダンスやボーカルなど基礎的なことから、歌に関する技術まで様々なことを学んだ。
私と春香は必死になって頑張った。
「デビュー曲に期待が高まるばかりだね!」
「うん、きっとファンの皆も喜んでくれるはずだよ」
ある日のレッスン終わり、春香が興奮した様子で話しかけてきた。私はそれに答える。
「私、早く歌いたい!歌えるようになりたい!」
「落ち着いて、まずはしっかり練習しないとね」
「うん!」
「でも、春香がこんなにやる気になっているなんて驚いたな」
いつもマイペースでゆったりとした性格をしている春香が
ここまで熱心に努力していることに私は驚きを隠せなかった。
「絶対に成功させたいし、それに……」
「それに?」
「私、もっとアイドルになりたい!だから、絶対に失敗したくないの!」
「……春香」
彼女の想いを聞いて私は感動してしまった。
それと同時に決意を固めた。私も春香と一緒に最高のステージを作りたいと。
「一緒にがんばろ!私もサポートするからさ」
「うん、よろしくお願いします。先生!」
「えへへ、なんか照れるな。こちらこそ、よろしくね。私の可愛い生徒さん♪」
こうして私たちはレッスンに励んだ。
数日後...
「君たちのデビュー曲が決まったよ」
社長さんから呼び出されて告げられた。
ついに来たかと思い、緊張しながら待つ。
「タイトルは【ヒカリノツバサ】だ」
【ヒカリノツバサ】
私達にとって最初の曲であり、希望の歌である。
「どんな感じの曲なんですか?」
春香が尋ねると、社長さんは答えてくれた。
「君たちをイメージしたような曲で、
明るくて前向きになれる素晴らしい曲だよ。
歌詞の方も君たちにぴったりだと思う」
社長さんの言葉を聞き、私達は嬉しくなった。
「楽しみです」「そうだね」
それから、私達はレッスンを再開した。
数日後……
私達は社長室に呼び出されていた。いよいよデビューの時が来たのだ。
「デビューライブの日程が決定したよ」
その言葉を聞いた瞬間、胸の鼓動が激しくなった。
「3日後に行われる市内イベントでデビューを飾る。準備は大丈夫かい?」
「「「はい!」」
「よし、いい返事だ。当日は会場にいる人たちが君たちを待っている。
最高のパフォーマンスを見せてくれ」
「「はい!」」
こうして、私達のアイドルとしての第一歩が始まった。
SunRise〜私たちがアイドルになるために始める魔法〜 @Karunchan
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