第3章 強すぎる草原の若君
第3章 主な登場人物
第3章 主な登場人物
※階級・年齢は帝国暦385年のもの。
==〖ブレギア国〗 =======
【若君と補佐官】
◆レオン=カーヴァル
ブレギア先代国主・フォラ=カーヴァルとその愛妾・エジンの子。20歳。
淡い金色の髪と水色の瞳は、母親譲り。
四男・側室の子のため、母方のオイグ家を継ぐものとされていた。
ところが、兄たちが早世したため、学問の師にラヴァーダ、剣術の師にバンブライを付けられ、ブレギア国嫡子として育てられる。
◆ドーク=トゥレム
レオンの筆頭補佐官。
頭のキレは補佐官随一の26歳。
中背だが痩せ型で線が細い。
くせ毛の黒髪と三白眼、それに神経質な声の持ち主。
◆ムネイ=ブリアン
レオンの補佐官。24歳。
補佐官一のファイター。
小太りでややお調子者。
◆マセイ=ユーハ
レオンの補佐官。23歳。
軍政のバランスに優れる。
◆ダン=ハーヴァ
レオンの補佐官であり、
後継者争いを避けるようにして草原へ渡って来たレオンとともに育つ。
【御親族衆】
◆フォラ=カーヴァル(故人)
先の帝国皇帝・第八皇子。レオンの実父。
立ちはだかる敵を次々と粉砕し、武断で草原の国をまとめたブレギア先代国主。
堂々たる体躯で周辺諸国から「小覇王」と恐れられるも、病に勝てず帝国暦383年9月崩御(享年45)。
◆ウテカ=ホーンスキン
ヴァナヘイム先代国主・フォラの義弟(実妹・リサが先代国主の正妻だった)。
草原の旧官途名「ジャルグチ」を自称するようになる45歳。
ホーンスキン家は、ヘールタラの地の代官を数代務めた帝室の遠縁。
ぎょろりとした脂っこい眼に妙な光をたたえている。
163センチと小柄で痩せぎす。丸顔にはあばたが目立つ。
一族の旗印は「シロツメクサ」。ウテカの旗にだけ「星印」が追加されている。
◆ケルトハ=ホーンスキン
ウテカの一人息子。20歳。
レオンの幼馴染。
薄茶色の髪・父親譲りの大きな瞳。
165センチとやや小柄。
◆ブラン=ホーンスキン
◆スコローン=ホーンスキン
ウテカの一族。
一族共通の大きな両目を持つ。
ウテカとは異なり2人とも巨躯。
【宿老衆】
◆キアン=ラヴァーダ
帝室第八皇子・フォラ=カーヴァルの幼馴染。
長くたおやかな銀髪と淡いすみれ色の瞳を持つ美丈夫。
あだ名は「貴婦人」44歳。
ブレギアの歩く不敗神話。
古今東西あらゆる知識が詰まった頭脳は、さながら「歩く帝立図書館」。
流浪の身となった皇子を支え、戦場に臨むこと50余度、常に勝利をもたらす。
ブレギア建国後は、同国の宰相に就く。
草原と畜産しかなかったヘールタラ(旧ブレギア国名称)の地において、
大陸最強との呼び声高い銃騎兵「
政治家として
旗印は「花びらに疾駆する馬の斜め半身」。
◆ダグダ=ドネガル
帝族の血を引く、フォラ=カーヴァルの血縁者。50歳。
真面目なアリアク城塞司令官。
卓越した軍事・内政能力を有し、長らく第八皇子を支える。
地味で根暗なのが災いし、ホーンスキン一族から疎まれる。
◆アーマフ=バンブライ
フォラ=カーヴァルを第八皇子時代から支えてきた宿将筆頭。
白髪白髭、下がり白眉のもとにあるつぶらな瞳が特徴の76歳。
若君・レオンの剣術指南役を先代国主より仰せつかるほどの武具の達人。
その一方で、物静かに書物をたしなむ文武両道の名将。
◆クェルグ=ブイク
若き頃より第八皇子(先代国主)を支えてきた武断派の宿将。
ブレギア軍きっての戦上手。
苛烈な性格に負けぬほどの戦闘能力を有する。
側頭部以外は毛髪が寂しい68歳。
◆ベリック=ナトフランタル
宿将のなかで最も武力に秀でた将軍。
常に「ブレギア軍最強」の枕詞を有する。
兵馬を進退させても、バンブライ・ブイクに引けを取らない。
潔いスキンヘッドの71歳。
◆エヘ=ボルハン
ラヴァーダの見出した生粋のヘールタラ人。
183センチと堂々たる体躯には、浅黒い肌と黒髪、それに猛禽類のような鋭い瞳を備える。
口数が少なく、いつも怒っているような印象を与える。
実は子ども好きながら、
旗印は馬の
◆ソルボル=ブルカン
浅黒い肌と黒髪を持つ生粋のヘールタラ人。
ラヴァーダによって見いだされ、一軍を任されている67歳。
中背をよろう全身の筋肉は健在も、髪には白いものが混じる。
【首都・ダーナ】
◆ローナン=アルレル
儀典を統べる文官。
◆エタル=アニュヴァル・ロディ=メイヴ・アンガス=オーグ
王都駐留の武官たち。
宰相・キアン=ラヴァーダを敬愛している。
◆エレモン=ミレシアン・デイヴィッド=ミレシアン
王都駐留の武官で実の兄弟。
==〖帝国〗 ===========
◆ズフタフ=アトロン
戦場経験豊富な帝国陸軍大将。71歳。
白髪白髭、
ふさふさとした口髭、もそもそとした喋り方。
野暮ったさが抜けず、付いたあだ名は「農夫」。
帝国東征軍解散後も、旧ヴァナヘイム国にとどまり、治安維持に当たる。
ヴァーガル河会戦では、後詰を率いてブレギア軍を翻弄するも、レオンの体当たり先述の前に敗れた。
【リューズニル城塞】
10年前、ブレギア国主義弟率いる軍勢が大掛かりな略奪を敢行。その際の遺恨は、いまなお領民たちに根付いている。
◆ヘェル=フング
旧ヴァナヘイム領東方・リューズニル城主。
避難が遅れた領民たちを城内に保護し、食糧も分けるほどの温かい心を持つ。
◆スルト=ガングラティ
リューズニル城塞の防衛指揮権を委ねられた将軍。
ヒットアンドアウェイ戦法を得意とする。
【ウルズ城塞】
城内での飲み水の確保に難儀しており、水道橋を築き隣接の湖から水を引いている。
水道橋は、同地方の観光名所となって久しい。
◆ドラル=ウルズ
旧ヴァナヘイム領東方・ウルズ城主。
旧ヴァナヘイム、ブレギア、帝国……その時その時の盛んな勢力下に従属する。
先代から
◆ノルフ=ビフレスト
ウルズ城塞防御指揮官。
高齢ながら、顎からもみ上げにかけて豊かな髭を持つ勇将。
ビフレスト家は、水道橋建設も担うなど、代々ウルズ家に仕えて来た。
◆ムエル=ニーズ
ドラルの腰巾着1号。
太り
◆ニクラス=ホッグ
ドラルの腰巾着2号。
瘦せぎす。
【予 告】
次回、「【3-1】 新生ブレギア軍の始動」お楽しみに。
ブレギア日報12月4日朝刊一面『ハウグスポリ城攻略す』
ダーナタイムス12月8日朝刊一面『スキルヴィル城をたちどころに陥落!ブレギア軍の勢いとどまるところを知らず』
帝国御用新聞ターラ12月11日号外『帝国外相異例の声明発表――フレーヴァング城失陥を受けて』
帝国暦384年も暮れようとしていた時分でありながら、新聞各紙の紙面は賑やかだった。新生ブレギア国軍の躍動が、連日報道されている。
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