ホン・ソンギョン…ホン・ジュギル、チャン・ボヨンの次女(長女は夭逝（ようせつ）)。祖父チャン・ヒョイルの店、都河港（とがこう）にある万事通（まんじつう）に頻繁（ひんぱん）に訪れ日々世の情勢を肌で感じる活動的なお嬢様。内面は両班（やんばん）の娘らしくはない。が、外見は名門両班のお嬢様らしく振る舞っている。ソル公主は親友。ジョンウは想い人。

シン・ジョンウ…シン・ドンウの一人息子。母は幼少時に他界。父の営（いとな）む、大店（おおだな）である搬行李店（はんこうりてん）を早くも取り仕切っている、将来が楽しみな青年。幼少の頃に出会った身分差のある、名門両班（めいもんやんばん）のお嬢様ソンギョンを大切に想い続けている。

ソル公主（こうしゅ）…王弟（おうてい）ムアン大君（てぐん）と尹（ゆん）妃の長女。しっかり者のお姫様。心優しい姉御肌な一面も持ち合わせている。幼なじみのカン・ジフと想い合っている。ソンギョンとは大の仲良し。

チャン・ヒョイル…ソンギョンの母方の祖父。名家（めいか）張家（ちゃんけ）の先代当主。王族には血縁者（けつえんしゃ）が多数いる。都河港（とがこう）いちの、大店（おおだな）・万事通（まんじつう）の店主でもある。王室に多大なる影響を与える重鎮（じゅうちん）であるが、普段は商売人として、好好爺（こうこうや）として、愛孫（あいそん）ソンギョンと楽しく過ごしている。

ホン・ジュギル…ソンギョンの父。仕事は戸曹（ほじょ）(大蔵省)の参判（さんぱん）(No.2)。元々、洪（ほん）家は武人の名門だが、ジュギルは文官に進んだ。若い頃は、文武両道で精悍（せいかん）な顔つきで、巷（ちまた）で話題の青年であった。愛妻と子どもたちが何よりも大切な優しい男性。ムアン大君（てぐん）、カン・テウン、チャン・ノギョル、は竹馬の友であり、生涯の友である。

チャン・ボヨン…ソンギョンの母。チャン・ヒョイルの四女であり、次兄（じけい）チャン・ノギョルは夫であるジュギルの竹馬の友である。３人の姉はそれぞれ都城（とじょう）で知らぬものがいないほどの美貌（びぼう）の持ち主。若い頃の夢は、ソンギョンと同じく、万事通（まんじつう）の女主人（おんなしゅじん）であった。しかしジュギルと結婚をして、幸せな人生を送っている。

ホン・ミギョン…ソンギョンの７歳年上の長兄（ちょうけい）。優しく、賢く、母方（ははかた）譲（ゆず）りの整った顔立ちで、ソンギョンの理想の男性。すぐ下の弟のよき兄として、３人の妹をとても大切にしている。ムアン大君（てぐん）の妻、尹妃（ゆんひ）の姪と近々結婚が決まっている。

ホン・ダオン…ソンギョンの５歳年上の次兄（じけい）。竹を割ったような、真っ直ぐな性格だが、いつもソンギョンが窮地（きゅうち）に立たされると必ず助けてくれる優しさも持ち合わせている。正義感からくる優しさと頼もしさ、精悍（せいかん）な顔つきは、父親譲り。親友は同い年のオ・ユノ。父親は斥候（せつこう）の長（おさ）オ・ドゴン。

ホン・ミンソ…ソンギョンの姉。ソンギョンが産まれてすぐに流行（はやり）り病で亡くなる。

ホン・ヘジョ…ソンギョンがとても可愛がっているすぐ下の妹。何をするにも、どこへ行くにも、姉のソンギョンと同じがいい。兄たちにも姉にも可愛がられ、愛情いっぱいで育った天真爛漫（てんしんらんまん）な少女。

ホン・スンア…第２幕で、詳細を明らかに。

ムアン大君…現王（げんおう）の実弟（じってい）。しかし産まれ持った性格、性質、容姿、どの角度から見ても、兄弟と思える共通点は見つからない。大人しく、控えめな性格の兄王（あにおう）とは違い、かつ達としており、壮快（そうかい）であるムアン大君は、父王にとって思いのままにならぬ王子であったのでお気に入りにはなれず、父王の愛情はあまり知らぬ。しかし自らの家族においては、豪快（ごうかい）ではあるが優しく頼もしい父でもあり、妻もとりわけ大切にしている。

尹（ゆん）妃…名門尹家の息女。父は儒家（じゅか）で誠等館（そんとんがん）(鮮国の最高教育機関)大司成（てさそん）(学長)であった。兄は法家（ほうか）になり刑曹（ひょんじょ）(法務省)参判（ちゃむぱん）(No.2)を勤めている。子どもたちを愛情一杯に育てている。

シムソ君…王弟（おうてい）であるムアン大君と尹妃（ゆんひ）の次男。お転婆の姉ソル公主とは違い、読書や芸術を好み、尹家（ゆんけ）の遺伝子を色濃く受け継いでいる。ソンギョンに淡い恋心を抱いているが、ソンギョンには弟として可愛がられている。

カン・ジフ…カン・テウンと琴（くむ）氏の息子。燕慈国（えんじこく）(鮮国の祖父母的な存在の国)時代から続く長い歴史と由緒ある家柄で、世が移り変わっても常に王族の側に控（ひか）える名門姜家（めいもんかんけ）の嫡男（ちゃくなん）。冷静沈着（れいせいちんちゃく）で頭脳明晰（ずのうめいせき）であるが、内なる熱い炎を持った、眉目秀麗（びもくしゅうれい）な青年。ソル公主（こうしゅ）とは相思相愛（そうしそうあい）で、将来を約束した仲である。