第2話 早速戦闘ですか!?

「おっと、そこ兄さんちょっと待ってくれないか?」


いきなり話しかけられてビクッと俺は体を後ろを振り向くと3人の男性が俺を見ていた。

ひっ!俺は超絶人見知りなのだ。


「なん、なんですか!?」


まさかカツアゲ?俺が初心者で弱そうに見えたから?いや、まさにその通りなんだけど。

華麗な土下座を見せつけたら許してくれないかな?きっと許して貰えないよな!だって顔にお前殺すぞって書いてあるもん!


男は黙り込む俺を見て、笑いながらと俺の強ばった肩をぽんっと軽く置き、緊張をはぐらかすように言った。


「なぁ、実は俺たち3人だからさ、もう1人入れて近くのダンジョンにもぐりたいからさ。ちょっと手伝ってくれないか?」


「えっあっはい」


人の頼みは断れない……しかも知らない人のは特に!この気弱性格のせいで俺は何度も苦汁を舐めたが、治らない。


「良かった!助かるよ!君さっきのゲーム入ってきたばっかりだろ?俺たちが教えてあげるよ!このゲームのことをさ。」


「いいんですか?」


「いいよいいよ、助け合いだからさ」


「あと君珍しいね、双剣騎士なんてキャラを選ぶの。」


「えっ珍しいんですか?」


「ああ、扱いが難しくてさ、初心者にあんまり向いてないキャラクターなんだ、速度がとてつもなく早いから脳内の処理が追いつかず結構酔うらしいぜ?」


「あっそうなんですか……」


知らなかった。なんかかっこよさそうだから選んだが、大変なキャラなんだな。

でも逆にやる気が出た。難しいキャラほど扱いがなれると楽しめるからな。


3人は意外とただの気さくな陽キャだと俺は認識し始めた。俺たちは軽い会話をしながら道を進む。


意外と遠くまで歩いた俺は疑問に思い


「あのー後どのくらいでつきそうっすか?」


「うーん、ここら辺かな」


「えっ?」


思ってたダンジョンとは違っていた。

木造の屋敷があるだけだった。


「ようこそ、俺たちの本拠地、アズール盗賊団へ、」


「どういうこと?」


「うわはっはっ〜こいつ理解してないぜ!自分が今置かれている状況をよ!」


「俺たちはレットプレイヤーだ!そういう言ったらわかるか?」


男たちはニヤニヤと笑う。


「お母さんに教わらなかったか?知らない人について行っちゃダメだと。」


3人は各々の武器を取り出す。


「初心者は初期装備が弱くて助かるぜ。いい経験値になってくれよな!」


「なんで俺を狙うんだよ!」


俺は必死に彼らの攻撃をかわす。


「そりゃお前がいい経験値になるからだよ!」

剣を大きく振り回しながら切りつけてるひとりが言う。


「そんなのモンスターでもいいじゃねぇか!」


「ばーかここの世界では人間の方が美味いんだよ!」


「オラっささっと死ねぇ!」


重い剣戟で俺を切りつけ、血のしぶきのシルエットが出る。


「あなた達を信じてたのに!」


後悔の念が俺を押しつぶす。ついて行かなければよかった。


「かっかっ騙された方がわりぃんだよ、今のそのきいた口を黙らせてやる」


俺のHPバーのゲージが減っていく。


クソ、ここで終わりたくない、何も出来ない自分でいるの怖い、この世界でも動けないでいる自分が嫌なんだ。

だから、今度こそは!


「そっちが先に手を出したんだよな、なら俺に殺されてもしかないよな。」


「あ?何言ってんだお前?おかしくなったのか?この状況すら見えねぇのか?勝機なんてどこにもないぜ?」


薄気味悪い笑顔を浮かべながら、3人は俺を囲む。


「ずっと思ってたんだ……おめぇら、動きがカタツムリよりも遅せぇよ!」


初心者用の双剣を取り出し俺は1人目に向かって走り出す。


おそらくこのいろいろなジョブに特性がある。そしてこのジョブは脳の限界までフル活用し自身の動きを2倍速まで引き上げることだった。


1人目が俺に反応する前に俺は切りつけバラバラにした。初心者用の双剣とはいえ、数十回の斬撃には耐えられなかったようだ。


「はっ?」


2人は幽霊でも見たかのような顔をした。


「嘘だろ。ハズレ職業が!図に乗るな!」


2人は剣を光らせる。オレンジ色と緑色のオーラが剣から湧き出る。


「剣技 閃光連斬」


「剣技 強打」


叫びながら突撃して彼らはあまりにも遅すぎた。

喋り終わった頃にはバラバラになっていた。

脳内でアナウンサーが鳴り響く、

経験値が1120入りました。装備

瞬足の小手

万力の鉄兜

護身の小袋

巨岩砕きの大剣……

3分くらい鳴り響く、

そして俺はステータスを開く、どうやら初日から少し強くなりすぎてしまったようだ。

俺はまた城へ目指した、何とか盗賊団の本拠地から騒がしい声がした。入ってみると白髪の美少女が拘束されていた。じど目でこちらを見つめてくる。俺はそのまま無視し、また俺の旅を始めた。


「開けなさいよ!」と叫ぶ甲高い声は俺の耳には届かない。


Lv.37 ヒロト

双剣騎士

スキルLv..1二光連斬

HP2550

MP10

装備初心者用双剣






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病弱の僕はゲームの世界で生まれ変わる〜ずっと病室に閉じ込められている俺が世界で大人気のMMOで負ける気しないんですけど!?〜 @takerouuuu

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