北山を崇め讃えよ!


 友情・努力・勝利。
 私がかつて夢中になった少年漫画の世界がそこにあった。
熱い友情、それに応えようと努力する姿。そして強敵に立ち向かい勝利する。
 物語の本筋は王道と言っていいかもしれないが、練りに練られた設定、それに終わることのない伏線と驚愕の事実が続き決して飽きがくることがない展開が繰り広げられていく。
 そして、この物語の凄いところは多彩な登場人物の書き分けにある。
 大勢の人物が登場するのもかかわらず、あえてベタな設定を噛み合わせることによって「あれ?これは誰だっけ?」などというストレスを一切感じさせないのだ。
 主人公の真っ直ぐな性格にも好感が持てるが、なんと言っても魅力的に名脇役の存在だろう。
 決して強さだけを求めてはいない。心のあり方を問いながら、時には悩み、傷つき、怒り、そして返らぬ人もいる。
だが、そこには等身大の人物が丁寧に描かれており共感を与え、物語への没頭を手助けしてくれるのだ。
 単調な俺tueeでもなければ安易なハーレムものでもありません。心の中の少年をくすぐる友情と成長の物語だ。
 仲間と共に強敵に立ち向かい、如何に倒すのか。
 是非自身の目で確かめ、楽しんで欲しいとおすすめできる作品である。
 
 
 

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