僕は編み込んだ金属

よっこ

第1話 僕の鼓動は3万5千

朝の8時は僕の仕事の時間。

僕の主人は沢山変わる毎日なんてもんじゃない、時には僕は1時間もしないうちに収容されて次の主人が僕に手を伸ばす。

仕事は主に荷物を持って運ぶこと仕事量は主人によってまちまちだ10kg以上持つこともあれば僕が必要かわからないほど軽い荷物の時もある。

そんなこと思っても僕はこの世に生み出された瞬間からそれ以外の機能は備わっていないので毎日荷物を運び続ける。

僕の職場は結構広い、迷路みたいに広がる空間を僕は荷物を持って駆け巡る。

僕は仕事仲間が多い僕は収容所の手前に配置されてるので何度も主人に選ばれる。

10kgは僕にとっては苦じゃない、僕は見た目以上に力持ちで160kgまでは耐えられる、そんなに持たせる主人はいないけど。

僕の寿命は約10年、短いような長いような、まあ僕が死んでも誰かが悲しむわけじゃない。仕事仲間は多いので代わりは沢山いるからね。

僕の寿命はもうすぐだ、もう体も錆び付いてきた。

何度も走り回って僕の足はすり減った。仕事が終わると電気が消されて眠りにつく。

3万5千回目僕は使い物にならなくなった、廃棄された、これからは僕の代わりを頑張って。

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僕は編み込んだ金属 よっこ @yokkonanoda

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