スピルバーグ

 私の友達、鈴子はスピルバーグの映画が大好きだ。今日も放課後、カフェでお茶をしながら映画の話をしていたところ、彼女のスピルバーグ熱が再びスイッチオンになったらしい。


「ねえ、知ってる? 『ET』って本当に素晴らしい映画だよね!」


 鈴子が目を輝かせて話し始めた。


「ETは、地球に不時着したエイリアンと少年エリオットの友情を描いた物語なの。エリオットはETと出会い、彼を隠れ家に連れて行って、家族に秘密にしながら彼を守ろうとしてね。でも、エイリアンが地球にいることがバレてしまい、政府が彼を捕まえようとするの。でも最後には、エリオットの助けを借りてETは無事に宇宙船に戻り、帰還することができるんだ!」


 鈴子がこうなってしまうと、どうしようもないから相槌だけ打つ。


「ところで、ETに関する面白い雑学を知ってる?」

「えっと、知らないかな……?」


 そう言うと、鈴子が笑いながら続ける。


「ETの声を演じたのは、煙草を吸って低い声になった女性だったんだって。そして、ETが指を光らせて癒すシーンは、実は監督自身が指を光らせたのよ」


 鈴子はそう教えてくれた。そんな話を聞くと、ますますETが特別な映画に感じられた。


 それから、鈴子は「ジョーズの話もするね」と言って話題を変えた。


「ジョーズはね、アミティという小さな町の海で人々を襲う巨大なホホジロザメの話なの。サメの恐怖に怯える町の人々を守るため、警察署長ブロディ、サメ専門家のフーパー、そしてベテラン漁師クイントが力を合わせてサメと対決するの。でも、サメはなかなか捕まらず、最後にはブロディが機転を利かせてサメを倒すんだ」

「うんうん」


「スピルバーグの映画って、本当に素晴らしいよね。他にもおすすめの作品を挙げるなら、『インディ・ジョーンズ』シリーズとか、『ジュラシック・パーク』、真面目なところだと『シンドラーのリスト』、あとは最近の作品だと『レディ・プレイヤー』なんかもすごく良いよ」


 鈴子は次々に挙げてくれた。


 そんな話を聞いていると、少しだけ私も心が弾んできた気がした。


 映画の話をするたびに、少しずつ魅力に引き込まれてしまうな。今日はスピルバーグだった。

 鈴子がこうして映画の話をしてくれると、楽しいし、心が豊かになる気がする。


「今日もいっぱい話せて楽しかったね」


 私は笑顔で言った。鈴子も「うん、私も楽しかった!」と答えてくれた。映画が私たちの友情を深めてくれるのかも。そんな瞬間が大好きだ。


「これで、スピルバーグが好きになったでしょ? 私、スピルバーグ大好きなんだ!」

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