紅型
今日は沖縄の文化を知ろうという特別授業の日だ。私は朝から楽しみで、胸が少し高鳴っていた。学校の廊下を歩きながら、頭の中には色とりどりの沖縄の風景が広がっていた。沖縄といえば、まず思い浮かぶのは『エイサー』だ。
今年は、夏祭りの時期に沖縄に行った。その時に見たエイサー踊りは、力強くて感動的だった。お祭りの夜、提灯の灯りの下で踊る人たちの姿はまるで夢のようだった。
もう一つは、沖縄の伝統的な建物だ。旅行で訪れることは出来なかったけれど、写真で見た首里城の赤い屋根と白い壁、それに独特の装飾は、他のどの場所とも違う特別な美しさがあった。今は復旧中で、今度沖縄に行った時には本物が見れると思う。その感動が、今でも鮮明に思い出される。
そんな沖縄の文化をもっと知るために、今日は
教室に入ると、沖縄から来た講師の方が待っていた。授業が始まると、講師の方は笑顔で迎えてくれて、紅型のやり方を丁寧に説明してくれた。
「紅型は、布に染料を使って模様を描く伝統的な技法です。まず、型紙を使って模様を描き、その上から染料を塗ります。色が定着したら、次に洗い流して模様を浮かび上がらせるんですよ」
講師の方が説明すると、私はますます興味をそそられた。
さっそく体験が始まり、色とりどりの染料と美しい模様の型紙を前にして、私の心は踊った。型紙を丁寧に配置し、染料を塗っていく過程はまるで魔法のようだった。手元で色が広がるのを見ていると、不思議と心が落ち着いてきた。
隣で友達の亜美も楽しそうに作業を進めている。「すごく楽しいね」と私が声をかけると、亜美も笑顔で「うん、これがこんなに面白いなんて思わなかったよ」と答えた。
時間が経つのも忘れて夢中で作業しているうちに、ついに私の紅型が完成した。淡い青と鮮やかな赤が美しく調和した模様に、自分でも驚いた。
「できた!」
私だが声を上げると、講師の方が近づいてきて、「とても上手ですね」と褒めてくれた。その言葉に心が温かくなった。
紅型の体験を終えて、私は改めて沖縄の文化が好きだと感じた。あのエイサーの踊りや首里城の美しさ、そして今日の紅型の体験が、私の心に深く刻まれた。沖縄の文化は、色鮮やかで温かくて、人々の心を豊かにしてくれるものだね。
今日は本当に楽しかった。紅型の模様を見つめながら、また沖縄に行きたいなと思った。この模様のように、私の心も色鮮やかに染まった気がした。
紅型って、本当に素敵だな。私、これも好きだな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます