玉ねぎのズッパ

 今日は友達とサイゼリヤに来た。学校帰りに立ち寄ると、いつもその安さに感動する。全てのメニューが手頃な値段で、美味しい料理が楽しめるなんて、なんて素敵な場所なんだろう。


 入口をくぐると、温かい雰囲気と美味しそうな香りが漂ってくると、すぐに店員さんに案内された。友達と一緒にテーブルに座り、メニューを広げる。見るたびにワクワクする瞬間だ。


「何頼む?」


 友達の亜美が聞いてくる。私はメニューを見ながら答える。


「全部安いから、色々頼めるよね」


 例えば、『ミラノ風ドリア』は300円。クリーミーなホワイトソースとチーズが絶妙なバランスで、毎回頼みたくなる味だ。そして『ペペロンチーノ』も300円。ガーリックの風味が食欲をそそり、パスタの麺がしっかりしている。『マルゲリータピザ』は400円で、本場イタリアの味を再現したような美味しさ。トマトソースとバジル、モッツァレラチーズの組み合わせが最高だ。


 そんなメニューの中でも、今日は『たまねぎのズッパ』を頼むことにした。ズッパとはイタリア語でスープを意味する。特にこのたまねぎのズッパは、シンプルながらも深い味わいが楽しめる一品だ。オニオンスープをベースに、たっぷりのたまねぎがじっくりと煮込まれていて、甘さとコクが口の中に広がる。


 注文が終わり、料理が運ばれてくるのを待つ間、私は店内の雰囲気に浸っていた。クリスマスが近いこともあり、店内にはクリスマスツリーやリースが飾られていた。ハロウィンが終わると一気にクリスマスムードだ。節操なく思えるけれども、私はクリスマス期間が長くなったみたいで好き。


 やがて、たまねぎのズッパがテーブルに運ばれてきた。湯気が立ち上り、その香りだけでも幸せな気分にさせてくれる。スプーンですくって一口食べると、玉ねぎの甘さと深い味わいが広がり、心まで温かくなるようだった。


「これ、本当に美味しいんだよね」


 亜美の方にはコーンスープが来ており、それを食べまながら満足そうにうなずいた。


「うん、サイゼリヤって本当にコスパが良いよね」


 私たちはその後には、小エビのサラダ、マルゲリータピザ、ミラノ風ドリアが次々とやってきた。二人で料理を分け合って食べる。それがなんとも言えず、幸せな気持ちにさせてくれる。


 特にこのたまねぎのズッパは、私にとって特別な一品になった。シンプルだけれど、心に残る味。これからもサイゼリヤに来るたびに、またこのズッパを頼もうと思うんだ。


 どれも美味しいけれども、この美味しさは病みつきになっちゃう。これだけは分け合わずに一人で食べちゃうくらい。亜美も、私がズッパを好きなのをわかっているから、求めてこない。


「やっぱり、玉ねぎズッパって美味しい! 私これ好きなんだ!」

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