函館の夜景
「函館の夜景を見せてあげるよ、見たことないでしょ?」
「確かに、見たことないから見たい!」
「北海道に来たなら、一度は見ておくといいよ! すっごい綺麗だから!」
流行り病もおさまってきたから、夏休みに北海道に遊びに来たの。
いとこの
夕方まで観光して、日が落ちる前くらいになって、最寄りの駅から口ープウェイに乗ったの。
綺麗な景色っていうのは、ネットの画像とかで見たことあったんだ。
見晴らしが良い場所からの写真なのかなって思っていたから、高い所とは思っていたけれども。
言われてみたら、山の上からの夜景だったんだね。
山の上まで行く途中だけれども、夕暮れの函館の街並みが一望できた。
「はこちゃん、すっごい綺麗だよ!」
「まだ、頂上じゃないんだけどね。確かにこの時点で結構綺麗だよね」
「そして、思ったよりも結構高い所まで登るんだね……」
「ふふ。そうだよ? 一望できるところだもんね」
私たちが段々と登っていくと、夕日の方は段々と落ちていった。
頂上へ着くまで、15分ほど。ゆっくりと登っていくのも楽しかった。
頂上へ着いても、まだ夕日は見えるところにいた。
「まだ夜になっていないですけど、これも綺麗!」
「確かに、綺麗ー! 私もあまり来たことないけど、これも綺麗だね!」
函館の景色が見えるところで、ゆっくりと展望を楽しんだ。
二人で夕日を眺めてゆっくりとしていると、夕日が落ちていき夜が始まろうとしていた。
すると、街の明かりがキラキラと輝きだして見えてきた。
周りにいた観光客が、ざわざわとしだした。
スマホを掲げて、写真をいっぱい撮っているようだった。
夕暮れから、夜に変わる時間帯。
段々と変わっていく背景が、函館の景色をより一層際立てていた。
「わぁーー。キラキラしてる! これが、100万ドルの夜景ってやつですね。絶景です!」
「ふふ。夕暮れも綺麗だけれども、やっぱい街の明かりが見えると、もっと綺麗だって思うよ」
世界三大夜景の一つにも数えられている景色。そんな説明をされてから、景色を眺めに来たけれども。
これは確かに、世界に誇れるような綺麗さ。
空の景色と、街並みの光。
周りに海もあって、それも街の明かりをよりくっきりと鮮明に見せてくれる気がする。
標高334メートル。函館山から見る夜景。宝石箱みたいにキラキラしている。
「この景色、函館っていう、宝石箱をこっそり開けたみたいだね」
「なんだか、可愛い表現するね。ふふ」
とっても綺麗な景色。
大事に大事に心にしまっておこう。宝石箱みたいに。
「私、函館の夜景。とっても好き!」
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