ロック

 私の部屋は、ポスターやレコードでいっぱい。ベッドの隅には、使われることを待ち望んでいるギターがある。いつか私も、ステージに立ちたいって思うんだ。照明に照らされ、汗と情熱で満ちた空間で、私の音楽を届けたい。

 ロックバンドを見るのが好きなのは、彼らが持つエネルギーと、その瞬間瞬間を生きる姿勢に憧れるから。彼らは自分たちのルールで世界を創造している。それが、私がロックに惹かれる理由だよ


 今日も、放課後、軽音部の音が廊下に響いている。彼らもまた、学園祭のステージで輝いていた。

 そんな彼らの音楽は、私のロック魂に火をつける。私もやりたい、私も表現したい。私も、ロックが好き。ロックは、ただの音楽じゃない。それは、生き方なんだ。



 そう思いながら、私は家路へと急ぐ。廊下を過ぎて下駄箱へ行くと、いつものようにヘッドフォンを耳に当てる。今日のプレイリストは、クラシックロックから最新のインディーロックまで、幅広い。でも、どの曲も私の心に響く。それぞれが、私の中で特別な意味を持っている。

 ロックの魅力って、そのダイナミズムにあるんだよね。静かなアコースティックの曲から、激しいエレクトリックのソロまで、その幅広さがたまらない。どれもが、全部ロック。



 家に帰ると、私はすぐにギターを手に取ると、手ならしに一通りコードを引く。

 そして、コードを弾きながら、自分だけの曲を作り上げる。それは、私の心の中にあるロックへの愛を形にする作業だ。ロックは、自分自身を表現する方法なんだ。それは、言葉にできない想いを、音に変えること。



 ――ジャーン。



 私の思いをしっかりと乗せないと。

 私は、どんな音楽を作りたいのか、奏でたいのか。私の生き方ってどうなのか。心の叫びを伝えることこそがロック。



 ――ジャ、ジャーン。


 中々音が決まらないのは、迷いがあるから。誰に聞かせるとか、そういうものじゃない。私はただひたすらに自分の生き方を表現すること。



 ――ジャ、ジャ、ジャーン。


 それが、ロック!

 私の人生を表したものがロックであり、逆にロックが私の人生なんだ。

 ロックは時には慰めであり、時には励まし。それは、私の人生のサウンドトラックなんだ。


 まだまだ私のロック道は、始まったばかりだから。



 ――ジャーン!


 私の夢は、いつかステージで、私たちの音楽を人々に届けること。そして、その音楽を通して、聞いた人を感動させること。その夢に向かって、私は今日もギターを弾く。


 私は、ロックが好きだから。

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