フグ

 商店街の福引で当たった高級料亭の券を手に、私はドキドキしながらお店に入った。

 一緒に来たのは、私のお姉ちゃん。

 お姉ちゃんは、私と同じくらいフグが大好きで、一度でいいから食べてみたいと言ってた。


「わぁ、すごいね、ここ。こんなお店に来れるなんて、夢みたいだよ」


 お姉ちゃんは、目をキラキラさせながら、店内を見回しました。

 私も同じ気持ちで見回した。


 私たちは、せいぜいファミレスやカフェでお茶するくらいで、こんな高級なお店には縁が無かった。

 でも、今日は特別な日。

 私たちは、フグを食べることが出来るんです。


「いらっしゃいませ。こちらへどうぞ」


 店員さんが、笑顔で私たちを案内してくれた。

 私たちは、カウンター席に座った。

 目の前には、大きな水槽があり、中には色々な魚が泳いでいた。


 その中には、フグもいた。

 私は、フグを見つけると、思わず声をあげた。


「あ、あれがフグだよ! ‌かわいい!」


 フグの丸い形とぽっちゃりした感じがとってもキュート。

 お姉ちゃんも、私と同じようにフグに夢中になった。


「ねぇねぇ、あのフグ、私たちが食べるのかな?」

「うん、たぶんそうだよ。でも、大丈夫だよ。ここは、プロの料理人がいるんだから」


「そうだね。でも、ちょっとかわいそうだなぁ。可愛いのに」

「うん、でも、フグは、私たちに幸せをくれるんだよ。だから、ありがとうって言ってあげよう」


「うん、そうしよう」


 私たちは、フグに感謝の気持ちを込めて、笑顔で見つめていた。

 そうすると、料理が運ばれてきました。

 今見てるのとは、別のフグだったらしい。


「お待たせしました。こちらが、フグ刺しです」


 店員さんが、盛り付けられたフグ刺しを目の前に置いてくれた。

 私は、その光景に息を飲んだ。

 フグ刺しは、透き通った白い肉に、ピンク色の皮がついている。

 それが、お皿に敷き詰められて、キラキラと輝いていて。

 まるで、宝石のようだった。


「すごいね、きれいだね」

 お姉ちゃんも、私と同じように感嘆していた。


 私たちは、一通り目で楽しむと、箸を取ってフグ刺しを口に運んだ。

 すると、驚くほどの美味しさに出会った。


 フグ刺しは、ぷりぷりとした食感と、淡白ながらもコクのある味。

 それに、ポン酢やわさびをつけると、さらに風味が増して。

 一気に幸せな気持ちが湧き上がってきた。


「おいしい! ‌すごくおいしい!」


 私は、思わず声をあげた。

 お姉ちゃんも、同じように感動しました。


「ねぇねぇ、これ、本当にフグなの? ‌こんなにおいしいなんて、信じられないよ!」

「本当だよ。フグって、こんなにおいしいんだよ。私、初めて知ったよ!」


「私もだよ。でも、嬉しいよ。こんなにおいしいものを食べられるなんて」

「うん、嬉しいよ。私たち、ラッキーだ」


 私たちは、笑顔でフグ刺しを食べ続けました。

 他にも、フグの唐揚げやフグの雑炊など、色々なフグ料理を楽しんだ。

 どれも、とても美味しくて、私たちはすぐにお腹いっぱいになっていった。


「ふぅ、おなかいっぱい」


 満足そうに言うと、お姉ちゃんも同じように言った。


「私もだよ。これは幸せだ。こんなにおいしいものを食べられるなんて」


「うん、幸せだよ。ありがとう、フグ。ありがとう、福引。ありがとう、お姉ちゃん」

「私もだよ。ありがとう、フグ。ありがとう、福引」


 私たちは、お互いに感謝の気持ちを伝えました。


「フグって美味しいね! ‌私、大好き!」

「私も、フグ大好き!」

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