コンビニのサラダ
私は、学校の帰りに、いつものようにコンビニに寄った。
今日は、特にお腹が空いていたから、おにぎりとサラダとヨーグルトを持って、レジに向かった。
レジの前には、私のクラスの男の子がいた。
彼の名前は、大樹くん。背が高くて、スポーツが得意で、笑顔が素敵な子。
ちょっと気になるっていう気持ちが無いことも無いよ。
大樹くんは、レジでたくさんのお菓子とジュースを買っていた。
そんなに甘いものが好きなのかな?
私は、甘いものはあまり食べない方なんだよな。
レジを済ませた大樹くんは、私に気づかずに、店を出て行った。
私は、彼の後を追って店の外に出た。
すると、彼はすぐ隣の公園のベンチに座って、お菓子とジュースを食べ始めた。
私は、彼の横に近づいて、声をかけた。
「あの、
彼は、私の声に驚いて、顔を上げた。
彼の顔には、早速食べてたチョコレートの跡がついていた。
私は、それを見て、思わず笑ってしまった。
大樹君は慌てて答えてきた。
「あ、あれ? 同じクラスの……」
パッと私の名前が出てこないのかな。
教えてあげようっと。
「私、
彼は、私の名前を聞いて、にっこり笑った。
私の事ちゃんと認識してるのかな?
まぁいいか。
それよりも、大樹君の買い物を見て、私は心配になった。
本当にそんなにお菓子を食べるのかな?
「大樹くん、そんなにお菓子とジュースが好きなの?」
「うん、好きだよ。だって、美味しいじゃん。それに、エネルギーになるし」
あんまり納得できないな。
彼は、スポーツをするから、エネルギーが必要なのはわかるけど、それでも、そんなにお菓子を食べるのは、体に悪いと思った。
私は、大樹君に言ってみた。
「でも、お菓子ばかり食べると、胃もたれしない? 胃腸に優しいものを食べた方がいいよ」
大樹君は、私の言葉に首をかしげた。
「胃腸に優しいもの? それって、どんなもの?」
私は、大樹君に教えてあげた。
「例えば、サラダとか、ヨーグルトとか。これらは、胃腸に優しいし、健康的て美味しいよ」
大樹君は、私の買い物を見て興味を持ったようだった。
「そうなんだ。祥子さんは、そういうものが好きなの?」
私は答えた。
「うん、好きだよ。だって、胃腸に優しいものは、体にもいいし、気分もいいし」
大樹君は、私の言葉に感心したようだった。
「へえ、そうなんだ。じゃあ、僕も、試してみようかな。祥子さん、一口、くれない?」
……まだ私も食べてないけど、いいか。
私は、大樹君のお願いに応えて、サラダとヨーグルトを分けてあげた。
大樹君は、それらを食べてみると、驚きと喜びの表情が浮かんだ。
「おいしい! これ、すごくおいしい! このサラダって、こんなにおいしいんだ!」
大樹君は、私に感謝した。
「祥子さん、ありがとう。これ、すごく美味しかったよ。サラダ買ったこと無かったけど、こ?なに美味しいなら、もっと食べたいな」
私は、大樹君の言葉に嬉しくなった。
私の好きなものを気に入ってくれたんだね。
私は、大樹君に笑顔で答えた。
「どういたしまして。私もこのサラダ好きだから、一緒に食べようよ」
それから、一緒にサラダを分け合った。
いつも以上に美味しく感じられた。
「明日も一緒にコンビニに行こうよ」
爽やかに誘ってくる大樹君。
私は、大樹君の誘いに快く応じた。
「うん、行こう。楽しみだね」
私たちは、お互いに目を見て、笑った。
私は、大樹君と仲良くなれた気がした。
コンビニのサラダって、美味しくていいよね。
私は元々好きだもん。
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