内容としては、ダンジョン探索系の異世界ファンタジーです。
仲間を少しずつ増やし、ダンジョンを探検して強くなっていく、王道的な流れで展開します。
主要キャラが固まっているため、お話は迷子にならずに済むと思います。
くどかったりアクの強い表現も無いので、ひたすらサクサク読めます。
ここまででも、分かりやすく読みやすいのですが。
大きな特徴として、セリフのやり取りが台本形式なのです。
A男「やあ、おはよう」
B子「おはよう! 今日もよろしくね!」
みたいな感じです。
昔あったチャットとか、ネット掲示板みたいな感じでしょうか。
読みやすさが追求されており、非常に物語に入り込みやすい作りとなっています。
主人公は豊富な経験に裏打ちされた熟練の凄腕冒険者ですが、決してそれに奢りを持っていません。
ダンジョンにおもむくさいには入念な準備を怠らず、しっかりとした下調べをし、近距離と遠距離のバランスを考え、仲間たちとその連携の確認をし……本当に地道にダンジョンを攻略していきます。
その日のダンジョン探索が終われば仲間たちと集まり、その日の探索について語りあい、次の探索について計画を立て、必要なものがなんなのかなどを話し合います。
少しづつ少しづつ探索範囲を広げ、徐々に徐々に装備品を強くしていく。
ダンジョン攻略、ダンジョン探索の醍醐味を真に味わえる、王道ファンタジーになっています。
お人好しという言葉が飾りではないと感じさせてくれる導入でした!
最初の時点でダンジョンの大まかな説明などが入りイメージをつけてからの始まりとなるわけですが・・・!
すぐにホイホイとダンジョンに潜るわけではありません!
主人公の人柄が滲み出るエピソードを交えてのメンバー集め。
主軸の話の前でありながら主人公の人柄の良さもあってか、その過程さえも楽しめる進行となっていました!個人的な感想だと職人的な雰囲気があるようにも思えます!
また、ふと軽く登場するだけの場面でありながら、さらっと店名や配置が置かれているあたりダンジョンの街の背景がとても細やかに練り込まれていると感じました!
上述の理由と相まってメンバーが集まってからの掛け合いがとても軽快さを感じるテンポで繋がるため、気持ちよく読み進めることができます!
すでに明かされているダンジョンの仕組み。
そんな中で軽く設けられた縛りとも言える仕組みが今後どのように展開されていくのか、とても先が気になる物語です!
私もまだ序盤を読み進めているだけにも関わらずドキドキが止まりません。
みなさんも一風変わったダンジョン探索に足を踏み出してみてはどうでしょうか?