Q2 漫画家、桜井のりおの作品で、三つ子の『みつば』『ふたば』『ひとは』を主人公とするギャグマンガは何? 6
そこから後のことは、よく覚えていない。だけど、僕が2人の参加者を殺したことだけは、はっきりと覚えている。
【参加者が半数になったため、休憩とします。再開は3時間後です】
幸か不幸か、そんなタイミングでクイズが一旦終わった。アナウンスが告げたとおり、ラウンド9が終わった時点で、参加者のうち半分が死んでしまっていた。
開示されている能力も、2つ増えていた。
Answer:クイズの答えがわかる。
BAN:指定した参加者の能力を一定時間無効にする。
Counter:他の参加者がボタンを押す行動を予知し、その前にボタンを押すことができる。
Detective:クイズや能力に関する情報以外を、任意に聞き出すことができる。
Erase:クイズの問題文や選択肢の一部を非表示にできる。
Fifty-Fifty:クイズを2択扱いで回答できる。
Genre:問題の出題ジャンルを変更できる。
Holoscope:ラウンドに1回、参加者のうち一人の能力を知ることができる。
Immortal:指摘によって死なない。
Judge:能力の処理やクイズの詳細なルールについて、正確な情報を得ることができる。
Knight:ラウンド不参加時、参加者一人を選び、死亡しないようにできる。
Loop:死亡したとき、クイズをやり直すことができる。
Medium:死んだ参加者の能力がわかる。
Negotiation:ラウンドへの参加やクイズの得点を、交渉により変更できる。
僕は、いつの間にか作られていた個室に入り、泥のように眠った。
「いやー。すげえよA。よくあそこまで頑張ったな」
小学校の教室の隅で、ミラが僕に言った。
「ドッヂ、嫌いじゃなかったの?」
「うん。嫌いだけど、負けたくなかったから」
僕は体操服袋をランドセルにかける。中にはドッヂボールで最後までボールを避け続けた結果、どろどろになった体操服が雑に詰め込まれている。
ミラは少し茶色がかった髪をいじりながら、こっそり持ち込んだゲームボーイアドバンスで遊んでいる。
「ミラだって、最後まで応援してくれたじゃん。うちのチームも、みんな飽きてさっさと当たれっていってたのに」
「ムカつくんだよ、がんばってるやつをバカにすんの」
ミラは昔から良い子だった。ぶっきらぼうな振る舞いで誤解されがちだったが。
「だからさ、今回もがんばれよ。死ぬなよ、A」
浅い眠りから目が覚める。天井なのかもわからない無機質な白が目に入る。この理不尽なデスゲームのほうが夢だったらよかったのだが。
「起きたか」
ミラがいた。こちらはピンク髪の本物だ。
「……まだ休憩時間?」
「あと1時間ぐらいある。次はあたしの番かもな。その時は、『テレパス』で助けてくれよ」
まだクイズが続くことを思うと、かなり気が滅入った。それに、同点の場合延長戦になることもわかった今、ミラといっしょに生還する、ということが本当に可能なのかも、疑わしくなっていた。
「そうだ、そういえば」
黙り込んでいる僕に気を使ったのか、ミラが慣れない調子で無理やり話題を変えた。
「今までやっててわかったか?Qが『異能力』なのか、技術なのか」
「……それはまだ、わからない」
そうだ。どっちにしろQを攻略しない限りは、僕らに勝ち目はないのだった。
「だけど、技術でできる、ということはわかった。実際、ラウンド9では須藤さんに教えてたみたいだし」
話していたほうが気が紛れる。僕はミラの気遣いに乗らせてもらうことにした。
「まず……クイズの問題文の構造にはパターンがある。Qは知識の量もすごいんだろうけど、このパターンを知っているから、あの早押しができるんだ」
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