潜んでるヤツが 獲物を狙ってる

 2010年代にアメリカのプロレス団体WWEでイタリア系カナダ人のサンティーノ・マレラ(Santino Marella)というプロレスラーが活躍していた。


 マレラの必殺技「コブラ」はシンプルで誰にでもできそうだが、実行するには非常に勇気を要する。特に後期バージョンはヤバさが際立つ。


 「コブラァーッ!」と叫んで右肘と右手首を曲げて右手の指先をすぼめて揃える。その右手を相手叩きつけるのだ。一見すると、相手レスラーに曲げた肘を叩きつけるあのハルク・ホーガンのアックスボンバーにも似ているがこの技の狙いは全く違う。


 この技はむしろ「蛇拳」のノリで、右手を鎌首をもたげたコブラとみなしていることが重要だ。この右手の攻撃が当たった場合、相手は、コブラの毒によって力が抜けて麻痺すると言うとんでもない「お約束」なのだ。


 はっきり言ってドアホである。


 さらに加えて後期バージョンは、タンクトップの中に潜ませていたコブラの模様が描かれた緑色のソックス🧦を取り出して、わざわざ装着してから攻撃するのだ!


 もはやただのお遊戯だ。いい歳こいた大人がやるにはあまりにも恥ずかしい。😳


 ある試合では蛇使いのように笛を吹いた相手レスラーによって右手のコブラが操られてマレラ本人を攻撃したり、マレラ本人がダウンしていても味方レスラーが笛を吹くことで右手コブラが先に復活していた。


 もはや「レッドスネークカモン!」でお馴染みの東京コミックショウである。


 恐るべし必殺技コブラ!


 さて、ワタクシは30年近く本物のコブラも住んでいるはずの熱帯の国に住んでいる。鮮やかな緑色の毒ヘビは見た事はあるが、野生のコブラに出くわしたことは幸いにして一度もない。


 だが危ないヘビは毒ヘビだけではない。


 去る8月21日、首都バンコクで無毒であるカサントウ(漢字で過山刀)属のヘビの一種が男性を襲い怪我を負わせると言う事件が起こった。


 そう、ワタクシが何回かネタに使ってきたアレだ。浄化槽からヘビが侵入して1階のトイレの洋式便器に腰掛けている男性の睾丸タマに噛み付いたのだ。


 久しぶりにそのニュースを耳にした今回はタイ人の男性同僚からその日のうちに写真や動画を送ってもらった。トイレの床に血が飛び散っていたり、捕まえたヘビが大きな口を開けていて実に生々しかった。


 この手の事件では、被害者は決まって男性である。女性が太ももに噛み付かれたなんて、事件は聞いたことがない。やはりヘビにとっては目の前にぶら下がっている程良い大きさのものに噛み付くのがお手頃なのだろう。ヘビだけに手はないのだけれど。


ひそんでるヤツが 獲物えものねらってる


 熱帯の一階のトイレで用を足す際、男性諸君は要注意である。ヤツが潜んであなたの大事なものを狙っているかもしれないから。


 近況ノートで同僚から送られてきた映像を載せましたので、ヘビやグロいのが苦手な方は閲覧にはご注意を。🙇‍♂️


https://kakuyomu.jp/users/TokiYorinori/news/16818093084069307752


https://cdn-static.kakuyomu.jp/image/YkvfRkZP   ←血が点々の事件現場

https://cdn-static.kakuyomu.jp/image/BFR3lGq4  ←加害者のヘビの顔のドアップ

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