マンゴーの枝踏み折りし 鶏の群れ

マンゴーの枝踏み折りし とりの群れ


 来たばかりの頃の話だがマンゴーの木を見たらなんだかムズムズしてきた。マンゴーはウルシ科だから樹液などでかぶれることもあるが、そうではない。


 その枝ぶりが非常に魅力的なのだ。さも、ワタシに登ってよと招くかのような、誰でも簡単に登れそうな枝ぶりなのだ。こんなイージーモードの木登りの機会はそうはない。


「いくか?」


「おう!」


 誘惑に耐えかねてワタシは友人と二人マンゴーの木に登った。実に楽しい。気分はトム・ソーヤーだ。


 そして・・・・・・






 木の持ち主に怒られた。


 なんでもマンゴーの木の枝は見た目に反してもろく折れやすいのだそうだ。


「僕たちのことを心配してくれたのですか?」


「違う。マンゴーの枝が折れたら収穫が減るからだ」


 まあそれはそうだ。


 数年後、ワタシはマンゴーの枝の脆さを実感する。


 ある夜のことだ。


バリバリバリバリキェーキェーバサバサササ

ガガガガガガガガラッグワッシャーンズン


 凄まじい音がして外へ飛び出すと、マンゴーの大きな枝が折れて落下。外付けのトイレを直撃して屋根と壁を崩壊させていた。


 犯人はニワトリだ。うちではニワトリを多数、平飼い、つまり庭で放し飼いにして飼っている。そしてコイツらはのだ。


 もちろん、自由自在にと言うわけにはいかない。でも気合を入れて羽ばたけば2メートル半位の高さまでは余裕で飛び上がる。


 普段からうちのニワトリの群れ十数羽は、夜になるとそんな高さのマンゴーの枝に肩、いや翼を寄せ合うようにぴっちりと並んでとまって眠っていたのだ。


 この夜、ついにマンゴーの枝が耐えられる積載量を超える重さのニワトリがとまってしまったのだ。


 自分たちは無事に木登りできたが、一歩間違えれば、マンゴーの枝とともに地面に墜落していたのだと思い至ってゾッとした。


 ニワトリはどうなったかって? 


 大きく育ったものから順番に家族で美味しく頂きました。平飼いのニワトリのお肉はとっても美味しいのです。


 こっちの近況ノート現在の鶏の群れのボスの写真を載せました。自撮り写真じゃなくて地鶏写真😆


https://kakuyomu.jp/users/TokiYorinori/news/16817330659858553969


追記 地鶏写真の追加。母鶏の背中から降りるに降りられないヒヨコ🐥の写真はこちらの近況ノートにて。

https://kakuyomu.jp/users/TokiYorinori/news/16817330663227089491

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