第6話 プロテインガール

私は山を歩いていたとき、突然轟音とともに大量の土砂が崩れ落ちてきました。思わず横たわって身を守りながら、目を開けると、生き埋めになった子供の姿が目に飛び込んできました。


大声で叫びながら、私は手探りで子供のそばに近づきました。彼女の呼吸があることを確認し、私は慌てて救助隊に通報しました。しかし、時間がかかるため、私たちは自力で救出しなければならなかったのです。


私は子供の顔を見つめながら、力を振り絞り、土砂を掘り起こし始めました。キンニクフエールの効果もあり、普段の私では考えられないほどの筋力と瞬発力が生まれていました。


目視できた子供に救出の望みをかけて私は石や土をかき分け、必死で掘り進んでいきます。ようやく手が届きそうなところまで掘り進んだ矢先、私はお腹がグーとなり、大きく空いた胃のために動けなくなってしまいました。体中が力を失ってしまい、地面に座り込んでしまいます。


「こ、こんなときにお腹が…」と呟く私。自分の体力を取り戻すために食べ物が欲しいと思いながらも、子供を救出しなければならないという責任感が私を苦しめます。必死で頑張ってきたその先にあるものを思い浮かべ、私は最後の力を振り絞って、体を起こし再び掘り進んでいくのでした。


私はコスチュームのポケットからプロテインバーを取り出し、一口かじるとジューシーな果実の味が口いっぱいに広がった。力強い噛みごたえに満足げに顔を歪める。そして、少しでも早く食べたいという欲求に押され、次々と大きな口を開けてプロテインバーをかじり続ける。喉を通るときに、ちょっとしたカプセルに入った薬の味も感じられたが、お腹が空いていたせいか、プロテインバーの味に舌鼓を打っていた。最後の一口を食べ終わると、私はふと自分の行動に疑問を抱く。こんな時に食べ物を優先していていいのだろうか、と思ったが、自分が助けることができる力をつけるためには、栄養補給が欠かせないことを知っている。そう思って、私は再び力強く土砂のかき分け作業に戻った。


私は、プロテインバーを食べてしばらくしたらお腹が満たされ、安心した表情になった。そして、取り残されている子供を救出するために、コスチュームの力を借りて再び動き出した。


プロテインバーを食べるために一時的に手を止めていたが、その間も私は落ち着いていた。彼女は自分の力を信じ、その力を最大限に発揮するために、満腹な状態で行動することが大切だと理解していた。


再び行動を開始した私は、石や土砂を次々とかき分け、救出のために必要なスペースを確保していった。やがて、私の努力の結果、子供を助け出すことができた。その瞬間、私の顔には大きな笑顔が浮かんでいた。


私は毎日、身体を鍛えるためのトレーニングを欠かさずに行っていた。


朝早くからジョギングをし、ストレッチや筋トレをしてから、学校に向かっていた。休みの日には、山に登って遠足をしたり、自転車で長距離を走ったりしていた。


その甲斐あって、私の筋力とスタミナは日に日に増していった。何かに挑戦する度に、自分自身が驚くほどのパワーを発揮することができるようになった。


しかし、それに伴い、食欲も増していた。トレーニング後に食べるプロテインバーだけでは満たされず、大量のご飯やお菓子を食べてしまうこともあった。


そんな私の姿を見かねた翔太は、栄養バランスの良い食事の作り方を教えてくれた。それからは、自分で料理を作って、健康的な食事を心掛けるようになった。


翔太のおかげで、私はよりパワフルで健康的な体を手に入れることができたのだ。


私が持つ力で災害や事件を解決することで、町では私にまつわる話題が尽きることがありませんでした。その中でも特に、私に関するニュースが大々的に報じられることが多かったのは、私の正体が謎だったからでしょう。


やがて、「プロテインガール」という名前が私につけられ、それ以来私を見かけた人々は、私が何かの事件を解決するたびに「あのプロテインガールだ!」と口々に言い合うようになりました。


私は、その名前がどんどん広まっていくことに疑問を持ちました。でも、それ以上に驚いたのは、町中にあふれる「プロテインガールグッズ」でした。Tシャツやストラップ、トレーニング器具やプロテインバーなど、私の名前がついたグッズが次々と販売されているのです。


それだけでなく、私のことを「プロテインガールは政府の陰謀で作り出された人造人間だ」といった陰謀論も流れるようになりました。私自身は、ただ人々を助けたいという一心で活動しているだけなのに、人々の想像力は限りなく広がっていくのだと思いました。


それでも、私は自分が持つ力を使って、少しでも人々の役に立てるように活動を続けることにしました。そして、私の活躍によって町は、少しずつでも前向きな方向に向かっていくことができたのでした。


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プロテインガール ジピティー先生 @zhnbhr

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