第553話 普通の日々が始まる

こうして俺の普通の日常が始まる…。

只今10月2週、来月末の文化祭が主なイベント。

その後はクリスマス、年末…昨日話した年末までに決着つけるってこと…。

またぼんやり色々考えながら過ごす。

バイト、景虎さんとの時間、バイト後のバスケ。

…普通の日常が戻ってきた…。


少し変わったところと言えば…。

文化祭の企画の話し。


伊勢『制服ファッションショーはどうかな?』

紅緒『ハンバーガーショップ!』


…最近、このふたりバチバチなんだよね…。

険悪とかじゃ無い、


伊勢『…バーガーショップ…可愛い制服あーしが作ったげる!』


紅緒『…私手すきの時モデルやるよ?』


今までは…なんていうか伊勢さんがお姉さんで紅緒さんの面倒を見ている感じだった。

…今はまるで年子の姉妹が競い合っているような、そんな感じさえ見える。


投票の結果、紅緒さんのバーガーショップに決まる。

…宏介が去年、北翔で俺カレ使ってバーガーショップやって優秀賞獲ってるって話でやりたい!ってなったらしい。


伊勢『…とわわん、あーしはもちろんクラス展示も手伝うよ…

でも…友だち集めてさ?服研立ち上げることにした。』


永遠『えええぇぇ?!』


伊勢『…服だけじゃ無い、【可愛い】を追って行く仲間がいっぱい居て…

アガる、ノる、テンションあげ!な女の子らしさを追求する集まりを作れないかな?って相談してた。

…あーしはこの機会に…同好会設立する!』


…こうして、伊勢さんは将来服に携わりたいって思いを共有する仲間、可愛いくなりたい、追求したいって仲間と同好会を結成すべく動き出した。


別に仲が悪くなった訳じゃ無いらしい。

でも、ふたりしてお互いにやりたい事があって…それに進む。

困ったら手を貸す!って笑い合ってる。

…このふたりの関係もまた…庇護する、されるの関係から変わりつつある。


☆ ☆ ☆

バイト中。


景虎さんから声をかけられる。

へらっしゅー!!久しぶりに聞いた。


景虎『ほら!去年もやったけど宏介くん?彼今年はパンケーキ屋やるんだって?

それで技術指導にって話があるんだけど…承、パンケーキ焼けるよな?』


『はあ。こないだ習って出来はしますが…。』


景虎『来週、俺と一緒に北翔に出張な?』


北翔初めて行く!

宏介の学校どんなだろう?ちょっとワクワクする。

※宏介サイドでこの模様やってます。



バイト後、いつものメンバーで3ON3!

体育祭、修学旅行もあって久しぶり!

俺、あっちゃん、青井の相手は東光バスケ部の3人。


さすが本職!でも俺たちも負けちゃいない!

…って言うか…俺と青井それぞれ引きつけるとあっちゃんが蹂躙するって才能の暴力w試合終われば同級生だから、


バスケ部『…マジ強いな…。』

バスケ部『いや、マジうち来ない?特に厚樹!』


厚樹『…目立ちたく無ぇ。』


本当惜しいよってため息つくバスケ部2年。


バスケ部キャプテン『いや、本当な?

青井は柔道部だから仕方ないとは言え、立花と東条は帰宅部だろ?

マジで来ない?ウチ弱小だけど練習ハードで部員少ない!

入部すれば即ユニフォーム貰えるよ?』


厚樹『…だっけ、目立ちたく無いしバイトあるし。』


バスケ部キャプテン『…立花は?』


『…俺もバイトあるし…

つーか、津南と俺は不倶戴天の敵同士。

俺、あいつに2回襲撃されてるからね?』


バスケ部キャプテンは夏に部を引き継いだ二年生。

…良いやつだよね、ここで知り合ってよく話すようになった。


バスケ部キャプテン『…尚樹か…あいつ…素行悪いし、練習サボりがちだし…

良いメンバー居たらクビにしたい…。

…なんか二年なってから付き合う友人が変な奴ばっかりになって…

最近、夜にその辺で変な奴とたむろってるらしいんだよ…。』


厚樹『…それ俺のせいかも。』


あっちゃんが春休み寸前、俺を数人で襲撃しようとして返り討ちにした話をする。

その時,仲間と津南の仲を裂くような試しをして仲間見捨てて逃げた津南はきっとあの後仲間たちと…。変なヤツと付き合ってんのか…こっわ!


バスケ部キャプテン『…ほんとアイツ問題起こすんじゃ無いかな?

アイツ居なかったら東条と立花来てくれるなら喜んで退部すすめるのになー。』


そう言って笑った。

なぁ助っ人なら可能性ある?まだあっちゃんに食い下がっていた。

そして、話題を変えるように、


キャプテン『そうだ!知ってるか?

今年の東光祭で生徒会主催3ON3の大会やるんだぜ?

エントリー300円で優勝すると文化祭で使用できるチケット一万円分だって!』


青井『…え、良いなぁ。』


『…1万…。』


厚樹『…くっだらねぇ…俺はやんない。』


…あっちゃんが居ないなら優勝は難しいかも…。

でも!ちょっと興味ある!俺と青井はエントリーしてみようか?って相談した。

…文化祭…忙しくなるぞー!


☆ ☆ ☆

その頃の香椎さん。


玲奈『あー!なんで私こんなに予定詰め込んだのー!

休日全然空きが無いよー!

…承くん、天月祭来ませんか?と。』


仕事中毒ワーカホリックが災いして、玲奈はスケジュールみっちり。

せめて、せめて学祭に招待しようとロインを送る…!


玲奈『…来た!返事!

…同日に宏介の学祭って先約あるのでごめんなさい?

同じ日かー!』


玲奈は今日も忙しい…。


☆ ☆ ☆

日曜日、ホームパーティーから1週間。

俺カレ、開店前。


『でさ?付き合うとか考えて無くて…香椎家で…怖かったよ…!』


保利『本当に刺されるよ?立花くん。』


久々に会った保利くんに近況を話すと保利くんは呆れた視線を俺に送る。

…玲奈さん鞘付き包丁持ってたっけ…。ブルって背筋が寒い。

そこに、


馬井『ふふ♪立花せんぱい風邪ですか?身震いして♪』


『いや?そんなこと無いよ、おはよ馬井さん。』


馬井さんはころころ笑いながらにっこり、


『おはようございます!立花せんぱいっ♪』


保利くんが引っ張る、


保利『立花くん!誰?この可愛い子!』


『あー…AMシフト初めてだもんね?

保利くん、こちら先月から入ったアルバイトの馬井さん。

東光の一年生だよ。

馬井さん、こちらMr.AMシフトこと保利くんよろしくね?』


馬井さんはあ!って顔で、


馬井『申し遅れました!馬井エミです!

東光高校の一年生です!よろしくお願いします!』


保利『…よろしくお願いします…。』


保利くんは顔真っ赤にして、


保利『っちゃ可愛い…!』


『めっちゃじゃ無い?噛んだw』


保利くんはジト目で、


保利『立花くんは…香椎さんを始め女性関係が多いんだから…馬井さんに手を出したら香椎さんに報告するからね?』


『…俺が女の子に手が早い訳無いでしょ?

年齢=彼女居ない歴だっつーの!

…でも香椎さんに言わないで…!』

※怯えている。


保利『…どうだか…。』


…保利くんはすっかり社会に染まってスレてしまった。

バイト始めは俺に感謝して、立花くん!立花くん!って慕ってくれたのに…。

心を読んだのか、


保利『君に感謝してるし。大好きだけど…無自覚に過ぎるんだよ。』


保利くんは俺を偏見の目で見てる。

そこに馬井さん、


馬井『立花せんぱいっ♪

朝のシフトで違うところ聞いても良いですかぁ?』


上目遣いでちょっと頬を染めて馬井さんは可愛いね?

要点を伝えて開店までまだ時間あるから保利くんと話してるからって彼女を景虎さんとこに行かせると…



保利くんが血涙流しそうな表情!


『何があったの?!』


保利くんは憮然と、


保利『こっちのセリフだよ!何があったん?!

なんで会ってすぐの後輩女子がそんなに懐いているの?!』


『いやだなぁ…修学旅行や体育祭でそんなに絡みなんか無いんだよ?

強いて言うなら…?』


保利『言うなら?!』


目がまじ。


『初めて会った時に…ちょっと誤解があったかも知れない。』


525話 翌日あれこれ 最後参照

https://kakuyomu.jp/works/16817330656200078233/episodes/16818093088791664603


保利『本当そうゆうとこだよ…!

俺、立花くん尊敬しているけどそうゆうとこだけはどうかと思うわ…!』


馬井さんはこっちを見て可愛らしく首を傾げた。

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